こんにちは。保育士の柴田です。
はじめに簡単な自己紹介をさせてください。
ぼくは、日本で公務員として保育士を経験したあと退職、英語も喋れないのにオーストラリアに留学して、オーストラリアの保育士資格を取りました。そして、日本人がぼくしかいないオーストラリアの保育園で保育士として数ヶ月働きました。
その後は60日間かけてアジア10ヶ国を1人旅し、日本に戻ってからは介護施設で死期の近い方々のお世話をする仕事を1年間させていただきました。
日本で4年間の公立保育園での勤務。2年間の海外生活。そしての介護の仕事、、、20代を通していわゆる子どもからお年寄りまでの幅広い福祉を経験し、日本と海外の違いもたくさん学ぶことができました。
そしてそんな経験の中でぼくは気づいてしまったのです。ぼくたちの人生には、生き方を大きく変えてしまう重要な要素がいくつかあることを。
そこで今回は、現時点でぼくが「これは人生を大きく左右する要素だ!!」 と思っていることをまとめました。
このブログは子育てママ向けの記事がたくさんあります。この記事も、「どんなことを子どもに伝えてあげたら良いのか分からない」と悩む方にはとても参考になると思います♪♪
この記事はこんな方におすすめ
- 子育て中のママ
- 将来を心配する中学生・高校生
- 子どもと関わる仕事をしている人
人生を左右する要素とは
まず「人生を左右する要素」についてなのですが、
あなたは人生を左右する要素ってなんだと思いますか??
よく言われるものとしては、
- 生まれ
- 育ち
- 親の経済力
- 幼少期の経験
- 性格
- 考え方
- 仕事
- 家族
などがあると思います。確かにどれも関係ありそうですよね。でも今回ぼくが紹介するのは、少し視点が違います。
どう違うかと言うと、ぼくが大切だと思っている要素は今ここ↑に挙げた要素の地盤・基礎になる部分だからです。
分かりやすく例えますと、これです。
↓↓↓
これはプリンの写真ですが、先ほど挙げた、「育ち」「性格」「仕事」「性格」というのは、このプリンでいう所のカラメル(茶色い)部分の話です。
もちろんカラメルも大事ですが、その下の黄色い部分、9割以上を占めてますよね。つまり、黄色い部分というのが「プリン」を成り立たせている重要な地盤・基礎となるわけです。
もし、この黄色の部分がスポンジケーキだったり、レアチーズケーキだったりしたら、プリンではない全く違うものになってしまいます。
それくらいすごく重要な要素ですよね。
今日、ぼくが紹介しようとしている「人生を左右する要素」というのも、プリンの黄色い部分と同じで、その人の地盤・基礎となる重要さを持っているのです。
それでは、順番に見ていきましょう。
人生を左右する3つの要素
ぼくが「人生を大きく左右する要素だ」と思っているものは、3つあります。
それは、
- 目的
- 習慣
- バランス
です。
これは、ぼくが今までの経験を通して思うようになってきましたことで、今回はぼくが経験した具体的な例も混ぜながら解説します。
目的
まずは、「目的」です。
「目的が大事」と聞くと、「人生の目的」みたいな大きなものを考えてしまって、「そんなの分からない」「考えるの難しそう」と、目を背けながら生活している人が多いように思います。
でも、本当は違うんです。もっと身近なところにも「目的」はたくさんあります。
といいますか、人間は目的がないと何もできないんです。
人間は何かしようと思う時、そこには必ず「目的」があります。
「料理をしよう」と思う時、それはきっと「何か食べるため」とか「家族にご飯を食べさせるため」と、目的があるはずです。「買い物に行こう」と思う時は、「食材や日用品を買うため」ですよね。
歯を磨く時も、お風呂に入る時も、トイレに行く時も、人は必ず「〜のためにする」という目的を持っています。
これが「目的」です。
ぼくが大事だと思っているのは、日頃から自分の「目的」を意識しておくことです。何かをする時に、「自分はなぜこれをするのか」が分かっているかいないかってものすごく重要なんです。
たとえば、(これは心理学を勉強すると分かるのですが)人はイラッとした時や、愚痴を言っている時、落ち込んでいる時にもちゃんと「目的」があります。
たとえば、
「自分のストレス発散のため」
「子どもに正しいことを教えるため」
「周りに気遣ってもらうため」
「周りに話を合わせるため」
など、理由は様々ですが、「どんな行動にも必ず目的がある」これは覚えておいた方がいいです。
オーストラリアでの経験
ぼくがそう思うようになったのは、オーストラリアに留学していた時の経験が大きく関係しています。
ぼくはワーキングホリデービザ(以下、ワーホリ)という制度を使ってオーストラリアに留学していました。ワーホリとはざっくり言うと、30歳以下で一定の条件を満たせば、1年間その国に滞在できて、勉強したり働いたりできる制度です。オーストラリアやカナダ、イギリスなどの英語圏含め、日本は複数の国との間にワーホリの制度を持っています。
やる気や興味さえあれば(ほぼ)誰でも参加できるワーホリですから、ぼくはオーストラリア滞在中にたくさんの日本人と知り合いました。オーストラリアはワーホリの人気国なのです。
ぼくがオーストラリアにワーホリした理由は2つです。
- 英語を勉強するため
- 海外の子育て・保育を経験するため
つまり、これがぼくの「目的」でした。すごく明確でした。
「目的」がはっきりしていれば、やることも決まってきます。ぼくの場合は、英語を学ぶために学校に通うことや現地の保育園で働くためにオーストラリアの保育士資格を取ることなどがありました。
しかし、驚いたのはオーストラリアで出会った日本人の中には、ワーホリの「目的」が明確ではない人がたくさんいたことです。
多かったのは「英語を勉強するため」「海外生活を経験するため」というざっくりとした理由です。もちろんこれはこれで悪いとは思いませんが、明確さが無いことで、ぼくはその人たちが迷走しているように見えたんです。
これは例えば、さきほどプリンの写真を出しましたが、
オーストラリアに行く目的が明確だったぼくは、例えるなら「チーズケーキを食べたい」と食べたいものが明確に決まっていてカフェに入った状態です。
しかし「目的が明確でない人たち」というのは、「何かスイーツを食べたい」と思って、とりあえずスイーツがありそうなカフェに入った状態です。
カフェに入ったという事実は2人とも変わりませんが、そこで過ごす時間や得るものには違いが生まれてきますよね。
オーストラリアでワーホリをするというのは、
日本で仕事を辞めたり、恋人と別れたり、貯めていた貯金を使ったり、20代の貴重な時間を1年間や2年間使うような人生の大きなイベントです。
そのイベントに対して、「目的が明確がどうか」ですごく差が生まれるんだということを強く感じ、「目的」を明確に持っているかどうかがとても重要だと思うようになりました。
ちなみに、ワーホリ中で出会った日本人には「お金を稼ぐためだけに来ました!!」という人や「日本での生活に疲れたのでとにかく現実逃避で遊ぶためだけに来ました!!」という人、「海外の友達をたくさん作るためだけに来ました!!」という目的を明確に持った人たちもたくさんいて、その人たちはとても充実したワーホリ生活を送っていた印象があります。
「目的」というのは、自分が意識しているしていないに関わらず何かをする時には絶対にあるものです。
「なぜ働いているの??」
「なぜ毎日家事をしているの??」
「なぜ保育園に子どもを預けるの??」
「なぜ子育てしているの??」
「なぜ結婚したの??」
「なぜ今のパートナーを選んだの??」
こう質問されたら、あなたはどう答えますか??
それがあなたの今の「目的」です。
そして目的は、変えていけるものです。
「自分がどうなりたいか」を考えて見ましょう。
子どもに、「目的」を意識することが大切なんだよと伝えていくためには、
まずはあなた自身が自分の「目的」を意識することから始めるのが良いと思います♪♪
習慣
次の要素は、「習慣」です。
習慣とは、
- あなたが無意識で毎日やっていること
- あなたが無意識でしている考え方
です。この「無意識で」という所がポイントで、自分がどんな習慣を持っているかというのは、実は自分ではなかなか気付けなかったりするのです。「習慣」とは「癖(くせ)」とも言い換えることができます。
たとえば、あなたは朝起きてから、何をしますか??
目が覚めてすぐスマホを触るという方、それ習慣です。
ベッドから出たらとしあえず顔を洗ったり歯を磨くという方、それも習慣です。
朝はコップ1杯の水を飲むだけ、もしくはパンを食べるという方、それも習慣。
もっと言えば、毎朝目が覚めてから9時くらいまですることの流れがだいたいルーティーン(毎日繰り返し)になっている場合、それがあなたの習慣です。
習慣というのは「考え方」にも当てはまります。
この写真↓を見てください。
これを見て、どう思いますか??
ジュースかな??お酒かな??と種類に注目した人もいれば、
「半分しかない」「まだ半分もある」と量に注目した人もいると思います。
「ここはどこだろう」と場所に注目した人もいるのではないでしょうか。
何かを見て最初にどこに注目するか。それも、あなたの習慣です。
さらに人間にはやっかいなことに、生まれつき備わっている「癖」もあります。
たとえば、人間は欠けている所が気になってしまうという癖がそうです。
ここにドーナツがあります。
この写真を見た時に、ほとんどの人が「ドーナツが欠けている」「誰かが食べた」と思うはずです。人間は本能的に足らない部分が気になってしまう生き物なのです。このドーナツを見て「あ、まだ食べれる部分がこんなにある♪」と思える人はほとんどいないわけです。
この癖は人間関係にも当てはまるので、夫の足らない部分ばかりが気になったり、子どもの未熟な部分ばかりに目がいったり、同僚の嫌な部分ばかりが目についてしまうことが本能的に起こります。
人間誰しも、このドーナツのように、
欠けている部分というのは本当はごく一部で、それ以外はちゃんと満たされているのに、です。
話が少し逸れてしまいましたが、「習慣」が人生に与える影響についてなんとなくでも感じていただけましたでしょうか。
オーストラリアと日本の子育ての違い
ぼくが「習慣」の重要さに気づいたのもオーストラリアでの経験でした。
なぜなら、
日本の保育園で子どもに教える習慣と、
オーストラリアの保育園で子どもに教えるの習慣が全然違ったからです。
詳しくはオーストラリアで働いた体験記事を読んでいただきたいのですが、とにかくぼくが感じたのは、「習慣が変われば、全てが変わる」ということです。習慣にはそれくらい影響力があります。
大げさに思えるかもしれませんが、これは間違いないと思います。
習慣については、有名な格言があります。
心が変われば 行動が変わる
行動が変われば 習慣が変わる
習慣が変われば 人格が変わる
人格が変われば 運命が変わる
運命が変われば 人生が変わる
習慣を変えることで、人生が変わるのであれば、ぜひとも変えていきたいですよね。
ちなみにこのブログでは、子どもと子育てママが幸せに暮らせる世の中を目指して、「情報」や「考え方」を通して、「心をより良く変化させる」ことを目標にしています。
上の格言の通りであれば、「心がより良く変われば 人生がより良く変わる」ということになりますから。
バランス
人生を大きく左右する3つ目の要素は、「バランス」です。
ここまで「目的」「習慣」がきて、最後の1つがなぜ「バランス」なのか。バランスというのは、日本語でいうと「平衡(へいこう)」です。天秤のように釣り合いが取れていることを言います。
日本人は集団教育を重視してきた国なので、「みんな仲良く」を大事にします。しかしこれには裏があります。
争いの多いように感じる外国でももちろん「みんな仲良く」の精神はあります。人間はとても弱い存在なので周りの人とと仲良くやっていかないと生きていけないからです。
しかし、実は、日本の「みんな仲良く」と外国の「みんな仲良く」は違うんです。その違いがぼくに「バランス」の大切さを教えてくれました。(外国といってもいろんな国があるので、今回はオーストラリアを例に出して比較してみます。)
日本とオーストラリアのバランスの取り方の違い
ぼくが感じた「みんな仲良く」の違いはこうです。
日本は一言でいうと、「飛び出し過ぎない 遅れ過ぎない」という考えのもとで「みんな仲良く」を実践する国です。「みんなだいたい同じ」という平等を好み、「差」や「違い」をとても嫌がります。
それによって個性は無くなっていきますが、右を向いても左を向いても似たような人ばかりなので、そこに安心感が生まれます。
学校のテストで言えば、平均点が60点なら、「クラスのみんな55〜65点くらいの所にいたらいいよね」と考える人が多いのです。言い換えると日本は「平均的」という言葉が好きな人が多い国ということになります。
それに対してオーストラリアはどうかというと。
オーストラリアは、個性を重視します。
「飛び出しても良いし 遅れても良い」という考え方のもとで「みんな仲良く」を実践する国です。日本とは逆で、「差」や「違い」はあって当たり前という考え方が常識です。
「一人ひとりの能力や性格は違うんだから、お互いの得意や好きなことを活かして助け合えば良いじゃん」の国なんです。
学校のテストで例えるなら、「クラスに90点とる奴と30点とる奴がいていいよね。」と考える人が多い。それでも結果的には平均は60点になります。「全体を見たら調和取れてるもんね」って感じなんです。
さらに加えるなら、「(テスト30点の)あいつ歌とギターがめっちゃうまいから、今度パーティーに呼ぼうぜ」って、個性を大切にしてお互いを認め合う文化が根付いている国です。
まとめると、
- 日本は「差」を少なくすることでバランスをとろうとする国
- オーストラリアは「差」を生かすことでバランスをとろうとする国
だと言えます。
日本は全員を「⬜︎(しかく)」に近づけてバランスをとる国、
オーストラリアは「凸凹(でこぼこ)」を合わせてバランスをとる国です。
だからオーストラリアのバランスの取り方はジグソーパズルみたいなものですね。
人間一人ひとりをパズルの1ピースだとすると、みんなへこんでる部分(苦手・嫌い)や飛び出ている部分(得意・好き)があるし、形だって様々で特徴がある。
それを上手く組み合わせようとみんなが思っているから、大きなパズルが完成するんです。それがオーストラリアの考え方でした。
日本の子どもたちだってもちろん個性があります。それを集団教育という、管理のしやすさに重きを置いて教育するというのは正直、今の時代には合っていないと思います。個性がある方が助け合える範囲が広がって、完成するパズルもより頑丈なものができはずなんですがね。
というわけで、(もちろん日本には日本の良さがあるということも踏まえた上でですが)「バランス」というものを考えていくことも人生を大きく左右する要素だと思います。
3つの要素は健全ですか??
ここまでに「人生を大きく左右する3つの要素」をみてきました。
ぼくが思うに、人生が上手く行っていない(と思っている)人はたいていこの3つ、
- 目的
- 習慣
- バランス
のどれかが崩れているのだと思います。(もしくは考えたことがないか。)
ぼく自身の体験談ばかりで申し訳ないですが、ぼくはこの3つを意識することで、毎日の暮らし方が本当に大きく変わりました。普段、保育士として職場で子どもと関わる時の関わり方も変化しました。
この3つの要素を意識していくことで「人生が変わる」というのは自信を持って言えることです。最初は難しいと思うかもしれませんが、まずは小さな変化でいいのです。
自分と向き合う時間を5分だけ作ってみたり
よくないと思っている習慣を見直して見たり
自分の得意や苦手を改めて考えて見たり
できそうな所からぜひ考えて見てください♪♪
子どもにどう伝えたらいいのか
この3つの要素を子どもに伝えるのってとっても難しいんですよね。
たとえば、習慣を教えるってどうやってやります??歯磨きや姿勢も習慣ですよね。「1回言われたから毎日できるようになった」なんて人はほとんどいないと思います。今でこそそれが当たり前になっている習慣も、きっと来る日も来る日も繰り返しやってきたからこそ身についたはず。
子どもは親の背中を見て育つといいますが、まさにその通りで、子どもに伝えたいことがあれば、まずは親であるあなたが学び、実践するしかない、と思うんです。
そんなあなたの姿をみて、子どもたちは自然と学んでいきます。
この記事にはそんなことも書いてあるので参考になると思います。
-
子どもは本当に「親の背中を見て育つ」の?気をつけるべきこととは?
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さいごに
今回は「人生を大きく左右する3つの要素」について書きました。
この3つの要素が本当に人生に影響するのか。少なくともぼくは「絶対に影響する!!」と信じていますから、10年後に「ほらね、やっぱり」って思えることが最高の状態です。そうすれば今よりもさらに自信を持って、「人生を左右する3つの要素は目的・習慣・バランスだよ」と言えますから。
しかしながら、ぼくの人生の目的はこの要素の正しさを証明することではありません。
ぼくの目的は(このブログのコンセプトにもなっていますが)「子どもとママが幸せに暮らせる世の中にすること」です。そのために、これからもたくさんの経験をして、たくさんの知識を得て、子どもやママに情報や考え方を発信していきたいと思います。
最後まで読んでくださってありがとうございました。