雑談

みんな知らない『おしどり夫婦』の意味とは??おしどりの実態も教えます。

かんかん

仲の良い夫婦のことを「おしどり夫婦」なんて呼ぶことがありますよね。

「何かの鳥のことなのかな??」と思いつつ、おしどりってなんだか「足取り」とか「踊り」みたいな軽いステップを感じる言葉でもあります。

とにかく、すごく良いイメージで使われているこの「おしどり夫婦」という言葉。

「おしどり」というのは確かに鳥のことなのですが、その実態は現在日本で一般的に使われているような「ポジティブなイメージ」は間違っているんです。

今回は「いつもいつまでも仲の良い夫婦がおしどり夫婦」、、、というイメージがガラッと変わってしまうお話です。

 

おしどりとは??

スマホで変換してみると分かりますが、おしどりは漢字で「鴛鴦(えんおう)」と書きます。
「鴛」がオス、「鴦」がメスであり、それぞれの鳴き方を表しているそうです。

写真がこちら

おしどり(ネットから引用)

結構かわいいですね。

結婚式などではよく、「お二人はおしどり夫婦になること間違いないでしょう。」なんてお祝いのスピーチがあったりします。

その由来は一体どこから来たのでしょうか??

 

中国の故事が元ネタ??

中国の故事には「鴛鴦の契り」という話があるそうです。

中国の春秋時代、宋という国の暴れん坊権力者であった康王(こうおう)は、自分の家来である韓憑(かんぴょう)の妻で、可氏(かし)という女性を気に入って自分の側室(妻)にしてしまいました。

現代で言えば、会社の社長が部下の嫁さんを「若くてかわいいな」と言って無理やり寝とってしまう感じです。訴訟沙汰のセクハラですね!!

しかし当時はそんな制度はなく、権力には逆らえません。

すると、それを理不尽に思った韓憑(かんぴょう)と可氏(かし)は、「あの世で一緒になろう」と約束を交わして2人で自殺してしまいます。

2人の死という知らせを聞いて康王は悲しむかと思いきや、なんと怒りだし、二人の遺体を別々の墓に葬ってしまいます。

自分に魅力が無いことを棚に上げて、最低の権力者ですね!!

しかし、しばらくすると二人が埋葬された両方のお墓からそれぞれ木が生えてきて、なんと枝と枝が手を繋ぐように結びつきます。

そしてそこにオスメスの鴛鴦(えんおう)が巣を作り、二羽は寄り添いながら一日中鳴き続けた、、、

というなんとも素敵な??逸話から生まれた言葉が「おしどり夫婦」なんだそうです。

良い話ですよね??おしどり夫婦でいいじゃないですか。ねぇ。

 

理想と現実は違う

しかし、残念ながら、本当のおしどりは違うらしいのです。

どう違うのかと言うと、おしどりの生態を研究してみると

実はおしどりが「おしどり夫婦」なのはメスが卵を産むまでだということが分かったそうです。人間で言えば女性が妊娠するまでです。

なんと、メスのおしどりが産卵を始めると、オスはどこかへ行ってしまうそうです。しかも場合によってはすぐ別のメスに求愛したりするらしいですよ。

浮気ですね!!いや、浮気より悪質ですね!!

 

さらにそもそも、おしどりが「おしどり夫婦」でいるのは、

メスが浮気しないようにオスが見張っているためで、仲が良いからではないそうです。

 

現実は厳しいですね。

そして人間の感覚からすると、オスのおしどり、ダメ男ですね(笑)

ダメ出しされて落ち込んでる??(ネットから引用)

 

しかしこれ、人間の目線で見るとダメ男に見えるというだけで、鳥たちの子孫繁栄の仕組みからするとそれが当たり前なんですよね。

人間はほとんどの国で一夫一妻制を採用していますから浮気とか子育て放棄とかにとても敏感ですが、動物や鳥、虫の世界では一夫多妻が当たり前です。

だからメスの方も、オスがいなくなったからといって「ひどいことされたわ」とは思ってないわけです。

それが証拠に、おしどりのメスも子どもが生まれると子育てに夢中になりオスには全く構わないそうです。

 

つまり、本当の「おしどり夫婦」とは、

お互いの目的が達成できれば嫉妬や未練などなくあっさり別れてそれぞれの道を歩いて行くことができる、そんな短い関係を持った夫婦のこと

なのです。

 

中国の逸話の方は綺麗な話でしたが、
現実のおしどりさんたちの関係は人間界には持ち込みにくいですね(笑)

 

悪用はしないように(笑)

さて、というわけで今回は、「おしどり夫婦」の本当の意味を紹介しました。

1つ、念のためですが、今後もしどこか(結婚式など)で誰かから「いつまでも仲の良いおしどり夫婦になってくださいね。」とスピーチがあっても、

「ふん、本当のおしどりははらませたら関係おしまいなんだぜ」なんて口が裂けても言わないでくださいね。

それは鳥の世界の話。ぼくたちは人間です。

披露するのは、中国の韓憑(かんぴょう)と可氏(かし)の素敵な愛の話にしましょう。(苦笑)

 


さいごに、

今もうすでに結婚して生活が始まっている方は、少なくとも嫉妬や執着のないさっぱりした関係でいられるといいですね♪♪

そういう意味での「おしどり夫婦」でいられますように祈っています。

 

参考:残念な「オス」という生き物 (フォレスト2545新書)

 

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