この記事は、半年間で体重が10kgも増えてしまったことをきっかけに生まれて初めて本気でダイエットに挑み、半年間で10kgの減量を達成したぼくが、ダイエットを成功させるための秘訣や具体的なダイエット方法、考え方を全10話でまとめています。
普段、家事・育児・仕事等で忙しくしているママにもできることが多いので、ぜひ挑戦してみてください。
前回は『【第6話】少食で空腹が最強の理由』でした。(最初から読んでない方はぜひ【プロローグ】からどうぞ!)
さて、今回は『【第7話】糖質の役割と危険を知っておく』です。
糖質は大量に摂ると毒になる
「ママにもできるダイエット」も第7話になりました。後半戦ですね。
今回はダイエットとイコールで結ばれやすい「糖質」についての話です。本屋さんの健康のコーナーに行くと「糖質制限」「糖質オフ」などの文字をたくさん見ることができますよね。
なんとなく「糖質」はあまり取らない方がいいもの、避けた方がいいものという印象を受けます。
ぼくもダイエットを始めた当初はよく分からなかったのでいろいろ調べてみました。その結果、「やっぱり糖質は取り過ぎない方がいい」という結論は変わりませんでした。
さらに、いろいろ調べてみたことで「なぜ糖質がよくないのか」「糖質が体の中でどんな働きをしているのか」を知ることができました。
糖質の取り過ぎはさまざまな病気に繋がります。必要以上に摂取すると体にとって毒になってしまうんです。
今回はそんな糖質について知ることで、糖質の食べ過ぎを控え、ダイエットを成功に近づけましょう!
糖質とは?
「糖質が入っている食べ物は?」と質問された時に、あなたは何を思い浮かべますか?
たいていは、
- ご飯
- パン
- 麺類
- デザート
だと思います。
米や小麦や砂糖、いわゆる「主食」や「甘いもの」ですよね。なので、ダイエットで「糖質制限」をしようとすると真っ先に「主食抜き」や「炭水化物抜き」、「砂糖を食べない」といった方法が実践されます。
しかし、実は「糖質」は他にもいろんな食材に含まれています。
例えば、
- フルーツには「果糖」
- 牛乳には「乳糖」
- 焼肉のタレやドレッシングには「ブドウ糖果糖液糖」
「糖」と名のつくものは「糖質」だと考えると分かりやすいと思います。(炭水化物は「糖」とつかないのになぜ糖質かと言えば、体内で「ブドウ糖」へと分解されるです。)
糖質ゼロダイエットはオススメしません
実はぼくも、ダイエットを決意した時に最初に実践したのが「糖質ゼロ」(炭水化物や砂糖類を一切取らないストイックなやつ)でした。
当時はまだ「ダイエット=糖質ゼロにする」というイメージがあったんだと思います。とにかく早く痩せようと考えてしまった結果なのですが、これはオススメしません。
ぼくの実体験ですが、糖質を食べないようにして10日ほど経ったころ、体にある変化が起きました。
頭痛、めまい、手足のしびれなどを感じるようになり、明らかにボーっとする時間が増えて思考力が低下したんです。
普段、頭痛やめまいなど一切無いのでさすがに焦ってすぐに糖質ゼロ生活は辞めました。
そこで学んだのですが、「糖質」は体を動かすというよりも脳を働かせるために必要なんですよね。だから全くゼロになると脳の働きが低下してしまうんです。(ぼくの場合は正確に言うと、生まれてから毎日必要以上の糖質を摂取していたのにいきなり量が減って脳が急激な変化に対応できなかったのだと思います。)
それ以降、糖質ゼロはやめて、適度にご飯もパンも麺もデザートも、適度に食べるようにしました。
となると気になるのは「糖質を一日にどのくらい摂取すればいいのか」ですよね。
糖質は1日にどのくらい摂ればいい?
この図↓は人間の体の成分構成比です。炭水化物が人体の何パーセントの割合を占めているか見てみてください。
人体の炭水化物の割合って2%しかないんですよね。それよりも、脂質やタンパク質が圧倒的に多いです。つまり、炭水化物はそんなにたくさん摂らなくても大丈夫なんです。
糖質の必要量は年齢や運動量に応じて変わってくるらしいのですが、一般的にデスクワーク中心の人であれば1日に260g〜300gだと言われています。(この数字は本や研究者によってまちまちですがだいたいこの数字前後)
これだけの量があれば人間の脳を1日動かすために必要な分は足りると考えると、、、ご飯だと茶碗5杯分くらいになります。(茶碗1杯約60gの糖質として。)
「毎日そんなにご飯食べないよ」と思いますか?
茶碗5杯分というのは白米だけで考えた時の量です。先ほども書きましたが、糖質はご飯だけではありません。食パン1枚も茶碗1杯と同じくらいの糖質がありますし。ご飯以外にもいろんな物を食べると思います。
- パン
- 麺類
- フルーツ
- 牛乳
- クッキー
- ポテトチップス
- ジュース
- デザート
- 焼肉のタレ、ドレッシング
普段ぼくたちが口にするたくさんの食べ物に糖質は含まれています。そう考えると、現代人は糖質を摂り過ぎてるんですよね。その結果、余った「糖質」が「脂肪分」として体に蓄積されていきます。
というわけで、糖質をゼロにするのはよくないですが、糖質を減らす意識を持つというのがすごく重要です。
ブドウ糖は毒になる!?
次に、糖質が体の中に入ってから脂肪に変わるまでの流れをみていきたいと思います。
糖質を摂り過ぎると糖尿病になるリスクが高まりますが、その仕組みも合わせて知ることで「健康のためにも糖質を摂り過ぎないようにしよう」と思えますよ。
血管を道路に例えてみます。(自作の図につき、見にくいのは申し訳ありません。)
ぼくたちの血管には栄養素が流れています。もちろん体内に入った炭水化物なども消化器官でブドウ糖なのど「糖質」に分解されて血管を流れます。
そして糖質は、脳を動かしたり、赤血球が全身に酸素を送るエネルギーとなるために必要な場所へ行きます。糖質がゼロになるというのはこの働きが失われるということなので、最低限必要だというのは分かると思います。
しかし現代人は、糖質の摂り過ぎです。糖質を摂り過ぎた時の血管の状態はこんな状態です。
ブドウ糖過多。糖質摂り過ぎの現代人の血管はこんな状態になっています。
インスリンさんの仕事
ところで、ブドウ糖を血液中から細胞へと送る橋渡し役がいるのをご存知でしょうか?
それは体内にあるホルモンで、その名を「インスリン」といいます。彼はとても重要な仕事をこなしてくれているヒーローです。
体内に「ランゲルハンス島」という島(みたいな場所)があり、インスリンさんは普段そこで暮らしています。
そして、糖質が体内に入ってくると出勤し、糖質を血流から細胞へと引き渡す仕事をせっせとこなします。
このようにインスリンさんが働いてくれるおかげでぼくたちは安心して糖質を摂ることができるわけですね。
重要なポイントはインスリンさんの仕事は「糖質を血流から出すこと」です。必要な分は脳や細胞に届けてくれますが、必要以上の分がどこへ運ばれるか分かりますか?
ぼくたちの体は賢いので災害時に備えて備蓄をするんですよね。もしもの時のために貯金するというか、、、ブドウ糖そのままで貯蓄ができないので、「中性脂肪」に変化させて、お腹周りや足の周りを中心に備蓄をします。
つまり、糖質(炭水化物)を摂りすぎると脂肪が増えるというのはこういう理屈なんです。
糖尿病は怖いんだ
普段からせっせと仕事をこなくインスリンさんでも、あまりにも大量の糖質が入ってくると処理能力を越えてしまいます。
これが高血糖な人の血管の状態です。
糖質が常に大量に血液に入ってきたら、さすがのインスリンさんもいつかこう↓なります。
そっぽ向いてしまうんです。すると、行き場を失った糖質たちは体中を駆け巡り、通常なら腎臓でろ過されるのですが、それすらもされなくなると最終的には尿から排泄されます。
これが糖尿病です。日本に約330万人も通院患者がいる恐るべき現代病です。
インスリンさんが「もうダメだよー」「これ以上処理しきれないよー」と悲痛な叫びをあげているのにも関わらず、毎日大量の糖質を食べ、お菓子を頬張り、甘いジュースを流し込んだ結果、インスリンさんは「もう知らん!」となってしまうわけです。
そうなってしまったらもう痩せるどころの騒ぎじゃありません。
ちなみに糖尿病には1型と2型があり、糖尿病患者の10人に9人は2型(太り過ぎなど、生活習慣が要因)であることを考えると、普段から糖質の摂取に注意しなければいけないことが分かると思います。
糖尿病になると、、、
糖尿病には有名な合併症があります。
それは、
- 目の網膜
- 足
- 腎臓
が悪くなっていくことです。糖質を摂りすぎると目と足が悪くなっていくって嫌ですよね。
これ、捕食機能(獲物を捕まえて食べる機能)を無くそうとする体の働きだと言われています。
「糖質がたくさん入ってきても体内で処理できない!」と判断すると、「だったら体に入れないようにすればいいじゃん」と体は考えるわけです。
これは大昔から人間に備わっている防衛能力です。
- 目が見えなくなれば獲物(食べ物)を探すことができない
- 足が悪くなれば獲物(食べ物)を捕まえることができない
- 腎臓が悪くなれば体に毒が溜まり死んでしまう
悪い習慣が続いてこれ以上悪くならないように、他の部分を悪くするという荒技です。体を守るために体を悪くするというなんとも皮肉な仕組みですが、人間にはこの仕組みが備わっているのです。
糖尿病といえば昔は高齢者の病気でしたが、現代は20代や30代でも発症することがあるそうです。
糖尿病になると好きな物が食べられなくなり、体も思うように動かなくってしまう可能性が高くなります。糖質の摂取を抑えることで予防できるのであれば、ぜひ実践したいですよね。
合併症の1つである腎臓が動かなくなる病気も、日常生活に支障をきたす可能性が高いです。
人工透析も怖いんだ
腎臓は、体内のろ過(フィルター)装置です。体内の汚れや不純物を濾し取って体外へ排泄することで血液を綺麗にします。
この腎臓が働かなくなると、自らの力で血液を綺麗にすることができなくなり、人工透析という人工的に血液を綺麗にする治療を行わなければならなくなります。
人工透析で一番大変なのは、一度始めたら一生続けなければいけないことです。
週に3〜4回、治療が可能な医療機関へ行き、毎回4〜5時間かけて血液を綺麗にするのが人工透析です。しかも人工透析患者は車の運転をしてはいけないらしいので、タクシーや家族に手伝ってもらう必要があります。
透析患者の中には、家族や職場などに手間をかけてしまうことに苦痛を感じてしまう人もいるそうです。
もちろん、普段から健康に気を使っていても糖尿病を発症したり腎不全になってしまうこともあるので「病気になった人が悪い」とは言えませんが、その大変さを知っておくことはダイエットを進める上で役に立つと思います。
塩分の取り過ぎも怖いんだ
ちなみに、塩分の摂り過ぎも良くないと言われますよね。高血圧になるのもその理由の1つです。その仕組みはこんな感じ↓です。
塩分を大量に摂りすぎると血液の中に障害物ができます。
障害物できると血液の流れが滞ります。
血液を流しているのは心臓のポンプですから、血液が流れにくくなるとより強い圧力が必要になります。
血を流すために高い圧力が必要になった状態が「高血圧」です。
するとポンプである心臓に必要以上の負担がかかったり、血液が行き渡りにくくなる部分が出てきたり。弊害が多いわけです。
こういう理由から、塩分の摂り過ぎも気をつけた方がいいですね。
低糖質のすすめ
今回は糖質を摂り過ぎることによる体への危険の話でした。
ダイエットで痩せることはもちろん、将来の健康にも直結する内容だと思います。
ぼくはこの内容を知ってから、ごく自然と糖質の摂取量が減りました。
将来糖尿病や腎不全になる嫌さに比べたら、たくさん食べられないことなんて苦痛でもなんでもなくなります。むしろ野菜や卵、肉の摂取量は増えたので、減量も進んでより健康体になれました。満腹を目指す食事より、量は少なくても心が満足できる食事ができるようにもなれます。
もちろん体質は千差万別です。人によっては「糖質ゼロでも平気だよ」という人もいるかもしれませんが、ぼくは糖質ゼロはやめた方が良いと思います
その代わりに低糖質。ロカボってやつですね。これは効果高いと思います。
前回の記事で書いた『少食』の内容と併せて、試行錯誤しながら自分なりのスタイルを見つけていただきたいです。
まとめ
ぼくは糖質について学ぶことで痩せること以上の意味をダイエットに見出しました。
だって、糖尿病も人工透析も高血圧も怖いです。できればなりたくないです。
日頃の食生活を意識することで予防できるのですから、低糖質生活をしない理由がありません。
ダイエットとは「健康的な習慣の維持」です。
そして健康とは、自分がやりたいことを、最高のコンディションで、やり続けることができる状態です。
この、ダイエットする目的を忘れずに低糖質に取り組んで、理想のスタイルと健康的な体を手に入れて欲しいと思います。
次回予告
次回の【第8話】は『睡眠』がテーマです。
睡眠については、夜の睡眠環境にフォーカスすることが多いですが、実は朝起きた時や日中にどう過ごすかが夜の睡眠に影響します。
そして、睡眠の質が良くなれば代謝が上がって体重も落ちやすくなります。
そんな睡眠について知ってみてください!
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【第8話】睡眠で体型が変わる~ママにもできるダイエットチャレンジ~
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