この記事は、
保育士のぼく(@kazukirin1989)が26歳の時に、合計60日間(2016年2月〜4月)でアジアの国を中心に10ヶ国1人で旅した記録です。
せっかくなので旅行記っぽく書いていきます。
きっかけは偶然から
昨日、マレーシアのコタキナバル近くある離島サピにいた時の話である。
サピ島を歩いていると、同じ宿泊部屋の中国人2人組に偶然会った(2人とも男である)。
部屋で会った時はあいさつぐらいしかしていなかったので、その日お互いがどこに行くかなどは知らず、サピ島で会ったのは全くの偶然だった。
そんな2人と立ち話をしていて「明日の予定は??」という話題になったので、「まだはっきり決めてないけど、他の島にも行きたいと思ってる」と返したぼく。
すると、「明日ここ(サピ島)よりも遠い場所にある島に行くツアーに参加するんだけど一緒にどう??」と誘ってくれた。
そんなことがきっかけで、今日の予定が決まったのである。
島の名前は「マンタナーニ島」
その中国人旅行者いわく、その島は英語だと「マーメイドアイランド」と呼ぶそうだ。正直聞いたことのない島だったし、場所もどこにあるのかもわからなかった。
しかし、「マーメイド」と聞いて並々ならぬキラキラな響きを感じたぼくは、ツアーの値段も時間も、詳細を何も聞かないままOKの返事をした。単純である(笑)
宿に戻ったその日の夕方、サピ島から戻っていた彼らにツアーの詳細を聞いくと、
- とりあえず朝7時半出発
- バスと船を乗り継いでマンタナーニ島に行く
- 夜はホタルを見に行く
とだけ教えてくれた。
そして、気になる値段は280リンギット。日本円で7,400円くらいだ。
マレーシアの物価を考えると280リンギットというのは結構高い値段だが、マンタナーニ島の場所やどんなツアーなのか分からないから、この金額が妥当なのかどうかわからない(笑)
(ほんとは100リンギットくらいで行けるみたいな)あまりに理不尽な値段だったらイヤなので、とりあえず1人街へ出て、宿の近くにあるツアーデスクに行って聞いてみることにした。
すると、同じようなツアー内容が同じくらいの値段だったのため、「だいたい相場くらいなのか」と納得。(あとで聞いたら、コタキナバルからマンタナーニ島に行って帰るだけで280リンギットくらいするツアーもあるらしく、ぼくが参加ツアーはお得な方だった。)
安心して部屋に戻ると、ぼくを誘ってくれた中国人2人組の他に同じ部屋に滞在していたもう2人の中国人も一緒に行く話になっていた。
というわけで、
4人の中国人と1人の日本人、
男5人でマーメイドアイランドへ向かうことに(笑)
ちなみに、マンタナーニ島は漢字表記だと「美人魚島」と書くです。
美しい人魚のいる島なのか、
美人な魚がいる島なのか、
この際どっちでもかかってこい。
でも、マーメイドアイランドってくらいだから人魚だよね。
いざ、出発
そして今日である。
朝7時30分に10人乗りのバンが宿の前まで迎えにきた。
それに5人で乗り込みコタキナバルの街を出発する。
途中で休憩をはさみながら、1時間半くらいで船着き場に着いた。
あれ!?
着いたのは海ではなく川だった。しかも水がすこぶる汚い。
ガイドの人に聞いてみると、ここはもう海に近い河口だそうで、ここから船に乗ってマンタナーニ島に向かうそうです。
いざ、出発。
船が出発してしばらくしてから後ろを振り返ると、コタキナバルの名所、キナバル山の雄大なシルエットが。
オーストラリアで知り合った日本人が、タスマニアにあるクレイドルマウンテンを見て、「キナバル山に似てる」と言った意味がよく分かった。圧倒的にキナバル山の方が大きいが、確かにシルエットは似てる。
日本では見たことない山の形だ。
登りたかったなぁキナバル山。
そうこうしている内に、船は茶色い水の川に別れを告げて真っ青な海へ。
ツアーガイドが、「ちょっと揺れるから無料のシャワーが浴びれるよ〜」なんて冗談言ってたけど、船に乗ってた45分くらい、ただのアトラクションだった。
海水かかりまくり。
ここまで海水かかるとは予想してなかった他のツアー客はみんな自分のカバンを必死に抱えながら、船が波を越えるたびに横から入る強めの波に耐えていた(笑)
乗り物酔いする人にとっては地獄の45分間だと思う。
なんでこんなに海水被るのか、疑問に思ったぼくがふと操縦席に座っている現地の兄ちゃんを見ると、すぐ理由が分かった。
速度コントロールするレバー(いわゆるアクセル)がずーっとフルスロットル(全開)の位置にあるんですもん。
そりゃ激しい船旅になりますわ。車でいったら高速道路でアクセルずーっと踏みっぱなし状態。
アクセル踏み続けてあとはハンドル操作のみ。
そんなのマリオカートでしかやったことありません。
たまにスピード緩めてくれるけどほんとにたまに。
島に着く頃には顔も口の周りもいい感じに塩分もらってました。これで今日は熱中症にはならないだろう。
そしてなにより、あのスピード感で船を操ってる操縦士を尊敬。経験と感覚なんですかね。
ついに到着っ!!
びしょ濡れになりながらも、無事マンタナーニ島に着いた。
色が、海の色が、、!!!!!!
なんてこった、空の青と全然違う青をお持ちです。
そして砂浜がしろいッ!!!!
島での注意事項とかを説明しているガイドさんそっちのけで景色に見惚れてしまうぼく。
いや〜すごいね。
マンタナーニ島すごい。
南国って感じ。
ネットやテレビではこーゆう景色見ることあるけど、直接見ると全然違う。
最初この景色を見たとき、動けなくなりました。何していいかわからなくなって、ただただ景色を見てるだけ。
いつもだったら「わー海だー」って水際にバシャバシャしに行くけど、あの時ばかりは全然その気が起きなかった。
たぶん自分の想像を越えた景色に圧倒されてしまったのだと思う。
(まぁ、しばらく眺めた後は速攻バシャバシャしに行ったのだが。)
スノーケリングとランチ
島で景色を楽しんだあとは船で少し移動して、スノーケリングを楽しんだ。
透き通る海と太陽の光に照らされたサンゴたちがなんともきれいでした。
海の中に突然現れる、サンゴだけでできた島にも連れてってもらった。
サンゴが流されて堆積した島だそうで、波の動きによって毎年場所が変わるそう。
自然の力ってすごいですね。ここも水は抜群の透明度でした。
自分はそこに立てているのに周りは海。なのに船とかに乗って浮いているわけじゃないという、とっても不思議な空間だった。
島に戻ってランチを食べたあとは自由時間がもらえて、写真を撮ったり昼寝をしたり海で遊んだり、それぞれ自分たちの時間を過ごした。
ちなみにこのツアー、ランチもディナーも料金に込みで280リンギットのツアーだった。ますますお得感(笑)
サンセット
マンタナーニ島から船着き場に戻る時も相変わらずのフルスロットル爆進運転で、
せっかく真水のシャワーを浴びたのに、上から下までまた海水まみれに。
ぼくのカバンにも予想以上に被害があって、バックパックの外ポケットに入れておいたポケットティッシュが海水をかぶったせいでクチュってなってしまった。出発時のヘアジャム事件といい、今回おともしてるポケットティッシュたちにはかわいそうなことしている。
まぁなにはともあれ、無事に船着き場に到着。
そこから車に乗り換えて少し移動。
広いビーチの脇に建てられた小屋でディナーを食べた。
ぼくは辛い食べ物、特にチリ(トウガラシ)がすこぶる苦手である。
しかし、ここで用意されていた料理、なんとデザートのスイカを除く全料理7種類中6種類にトウガラシが入っているというトラブルが発生。
どんだけ辛いの好きなんですか。
ぼくは嫌いです。
しかも唯一トウガラシの影響を受けていない料理であるフライドチキンは1人1個限りというプレミアメニュー。
辛いのが苦手な人への風当たりが強いツアーだった。
激辛ディナーのあとは、隣のビーチでサンセット。
雲もいい感じで天気もすごく良かった。
やっぱり人間の影響をあまり受けてないエリアの空はきれいだ。
夜はホタル鑑賞
サンセットのあとは船着き場に戻り、小さい船に乗り込んだ。
あたりは薄暗く、風が木々を揺らす音と虫の鳴き声だけが聞こえてくる。とっても静か。
日が沈んで薄暗い中、両端がマングローブに覆われた幅30メートルくらいの茶色く濁った川をボートはゆっくり進んでいく。
ホタルを見るためのツアーだ。
思えばホタルは日本で1回か2回しか見たことなかった。
しかもその時はすごく遠くの方で数匹光っていただけ。日本ではホタルってとっても貴重な存在になってしまったのだ。昔はいっぱいいたんでしょうけど。
10分ほど船を走らせたあと、ガイドさんが川の端に寄るように船頭さんに指示を出す。
ガイドさんはグリーンのセロファンを貼ったライトを持っていて、それを光らせると枝や葉に止まっているホタルたちが一気に光りだした
LEDのイルミネーションみたいなはっきりした光ではなく、今にも消えそうに点滅する緑の光り。
しかも、ガイドさんがライトを体に引き寄せるように変わった光らせ方をすると、その光を追ってホタルたちが木からボートの方へ飛んでくるではないか!!
なんとその飛んできたホタル、キャッチOK。
ぼくも生まれて初めてホタルを手の平で光らせることができたのである。
ホタルは思っていたよりも小さくて、飛んでいるホタルを手で捕まえる時は潰してしまわないか心配になるぼく。
思わずジブリ映画「火垂るの墓」のセツコが頭をよぎり、兄のセイタさんばりに「潰さんように捕まえたるでな」って意気込んだ。
1人火垂るの墓ごっこは結構楽しかった(笑)
あんなにもたくさんのホタルを観れる場所って日本にはもうないんじゃないだろうか。自然は大切にしていきたい。
さいごに
偶然の出会いから参加することになった今回のツアーだが、1日を通して大満足だった。
ホタルツアーを終えてすべての日程が終了。あとは宿に帰るのみ。
宿までは車で約90分。
行きと同じ10人乗りのバンに乗り、1日の疲れもあって参加者みんな座席の背もたれにもたれて爆睡の中、
見事に一人だけ通路の補助席に当たったぼくは他の人の半分しかない背もたれにしっかりもたれることができず、
通常の座席の何分の1かのクッション量に、おしりで柔らかさを感じることもできず、
「結構な良い姿勢」のまま90分過ごしたのは良い思い出である。
でも、いいのだ。
おとといまでまで名前も知らなかった人たちに、
昨日まで知らなかった素敵な島へのツアーを誘ってもらえて、
1日最高に楽しい思いをさせてもらったから。
ぼくがこの補助シートに座って「結構な良い姿勢」を保つことでみんながその分しっかり眠って疲れを取ってくれるなら。こういう形の恩返しもあっていんじゃないかなって(笑)
ぼくの2016年のテーマは「我唯足知」。
「我、唯(ただ)足ることを知る」
普通のシートじゃなくても、イスに座れてるだけで満足。
そういう気持ちがあればなんだって楽しめる。
今日も良い1日だった。
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