子育てをしていると、こんなことで悩みませんか?
一体1日に何回怒鳴っているんだろう、、、
こんなに怒りたいわけじゃないのに、、、
でも怒ってしまう、、、
そんな悩みを抱えるママは意外と多いと思います。
そこで今回は、
現役保育士であり心理カウンセラーでもあるぼくが
怒鳴らずに子どもに気持ちを伝えるコツ
を紹介します。
まず最初に質問ですが、
あなたはこの先もイライラしたり、怒鳴りながら子育てをしたいですか??
答えがNoのママは、ぜひこの先も読みすすめてください☆
人はなぜイライラするのか
まず最初に感情の話です。
怒鳴るということは感情的になっていることがほとんどだと思います。
イライラしたり、カッチーン!となるから怒鳴ってしまいますよね。
人がイライラするには理由があります。
イライラする時はさまざまな理由があると思われがちですが、
突き詰めると、どんなイライラもたった1つの理由にたどり着きます。
それは、「自分の期待通りにいかなかった時」です。
あなたが最近イラっとした時のことを少し考えてみてください。
よく考えてみると、
あなたがイラっとした理由って次のどちらかじゃないですか?
- 「本当はこうなって欲しかったのに、実際はそうならなかった」
- 「本当はこうなると思ったのに、実際はそうならなかった」
子育てでもそうだし、夫婦間や職場の人間関係でもそうなのですが、結局全てのイライラの出発点はこの2つのどちらかです。
一言で言うと、
「自分の期待通りにいかなかった時」
なんです。
子どもにイラッとした時はあなたの期待通りにいかなかった時
子どもがお茶をこぼす、自分で服を着ない、全然寝てくれない、お風呂を嫌がる、
これらの理由でイライラしてしまうとしたら、あなたは子どもに期待しているんです。
「お茶はこぼさないでね。」「自分で服を着てね。」「夜は早く寝てね。」「嫌がらずにお風呂に入ってね。」と。
朝、家を出る時間がせまっているのに子どもがいつまでもおもちゃで遊んでいるのを見てイライラ、、、これも「これくらいの時間には支度が終わって家を出たい」という期待があるわけです。
ママがイライラしてしまう理由はすべて、ママが子どもにかける期待から始まっているんです。
怒りの感情は出し入れ自在
では、なぜママはイライラした時に怒鳴るのでしょうか。
それは一番便利だからです。
感情的になって怒鳴ったり叱ったりすることは、子どもに自分の立場を示すことができるし、大きな声や鋭い言葉で子どもの心を刺すことができます。
ママが「でもちゃんと愛情を持って怒鳴っているわよ」と言った所で、子どもからしたらママが鬼の形相で怒鳴って怒っていたらそこに愛があろうと無かろうと一緒です。
例えるなら、いきなり本物のピストルを持ち出して銃口向けられてから
「大丈夫よ、空砲だから」と言われている感じ。
子どもからしたら銃口を向けられている事実には変わりないわけで。
それが怒りという感情です。
でも、ある時子どもにとって不思議なことが起こります。
鬼のような形相で怒っているママが、ママ友から電話がかかってきたら一瞬で「もしもし?ううん、今??全然大丈夫〜なんだったぁ〜?」と声色変えてニコニコ笑顔。
あなたも子どもの頃に経験があるんじゃないでしょうか?
母親に怒られている時、「ピンポーン」と宅配便が届くと「はーいッ!今行きますね〜!ありがとうございまーす!」とまるでスイッチでもついているかのような切り替え神対応。
つまり、怒りという感情は、
はらわた煮え繰り返ってどうしても気持ちが抑えられずに感情をコントロールできず怒っているわけではなくて、
その状況で一番簡単便利に気持ちを伝える方法だから、
状況に合わせて使い分けていると考えればいいのです。
怒ってばかりだと子どもから尊敬されない
しかし、怒りというのは、自分の心の広さの端っこを見せているのと同じです。
今までの人生で、怒っている人を見て「あ、この人はこんなことで怒るんだ。ちっちゃいなぁ。」と感じたことはありませんか??
学校の先生、会社の上司、飲食店などで気が狂ったように怒鳴っている人を見て、余裕の無い人だなぁあんまり関わりたくないなぁなんて思ったことが誰しも一度はあると思います。
言葉や思考力がまだ未発達の子どもたちはそれをより敏感に感じ取ります。
「あ、この人はこれで怒るのか、浅いな」と思われてしまったら本当に伝えたいことも伝わらなくなってしまいます。
逆に、普段ニコニコしていて全く怒らない先生やおじいちゃんやおばあちゃんがたまに怒ると
「うわっヤバッ、やっちまった、こわッ」と思いますもんね。背中にピリッと電気が走るようなあの感じです。
怒ってばかりいると、子どもは次第に言うことを聞かなくなってしまいます。
出しどころが重要なんです。
期待は大いにしても良い
イライラや怒りの感情の出発点が「期待」なら、
子どもに対して「期待をしない方がいいのか」と思ってしまいますよね。
しかしそれは間違いで、ピグマリオン効果というのがあるくらいですから、むしろ子どもには大いに期待はした方がいいのです。
メモ
ピグマリオン効果とは...
教師の期待によって生徒の成績が向上するという教育心理学の心理的行動
「自分の子は天才だ」「できる子だ」「優しい子だ」「勇気がある子だ」と期待を持って接することは子どもが自己肯定感を持つ上でもとっても大切です。
大事なのは期待通りにならなかった時の考え方
子どもに期待してイライラしてしまうのは、「期待しっ放し」だからです。
完璧な人間なんていませんし、ましては成長途中の子どもたちですから、
失敗することもありますし、できないこともあります。
子どもに期待することがいけないんじゃなく、
期待した通りにならなかった時にどう対応するかが大切なんです。
「あなたのことは信頼しているし、期待もしているわよ。でも、そりゃ上手くいかない時だってあるわよね。全然いいのよ、次また頑張ったらいいの。」
神様かってくらいのこれくらいのスタンスが理想ですかね。
怒鳴ることも場合によっては必要
もちろん怒ることや怒鳴ることが必要な時もあると思います。
ぼくがオーストラリアの保育園で働いていた時、その保育園にはオーストラリア人以外の英語が分からない子どもたちもたくさんいて、その子たちにいけないことやマナーを教える時はどうしても、表情や大きな声、厳しい口調などが必要でした。
いわゆる非言語コミュニケーションです。
日本人の子どもでも、行動量が増えてくる1歳半〜3歳くらいまでの子どもなら、まだ言葉で十分に理解できないことが多いので、大きな声や怒った表情というのは必要かと思います。
怒鳴らずに子どもに気持ちを伝えるコツ
では最後に、イラっとした時に怒鳴らずに子どもに気持ちを伝えるコツをご紹介します。
コツは3つあります。
- 90秒待とう
- 自分が期待していたことを伝えよう
- なぜいけなかったのかを子どもに考えさせよう
90秒待とう
怒りの感情というのは90秒でなくなるという研究結果があります。
カッチーン!となると人は自動的に怒りの感情が駆け巡ります。
身体中をサイレン鳴らしたパトカーが走り回っていると思ってください。
そのパトカーは90秒ほどで、サイレンを止めて落ち着くわけです。
イラっとしたら、一旦その場を離れる、水を飲む、背伸びをする、LINEを返信するなどしてから怒鳴ろうとしてみてください。
きっと怒鳴る気分ではなくなって、冷静に伝えたいことを伝えられるはずです。
深呼吸してからでもいいかもしれませんね。
自分が期待していたことを伝えよう
そして、伝える時はまず、自分が期待していた内容を伝えましょう。
その時に大事なのは、『主語を自分にすること』と『理由をちゃんと伝えること』。
「ママはこうして欲しかったの、でもそうならなくて悲しかったわ」と。
ここで子どもに「早くやりなさい」「なんでこうしなかったの」と伝えると逆効果です。
この伝え方は主語が子どもになってしまいます。
「(あなた)早くやりなさい」「(あなたは)なんでこうしなかったの」と。
ママも、旦那さんに「なんで夕飯作ってないんだ」「早く洗濯してくれ」と言われたら気分悪いですよね。
人に命令されていい気分がしないのは大人でも子どもでも同じだってことです。
なにがいけなかったのかを子どもに考えさせよう
教えることが教育ではなく、考えさせる力をつけさせることが教育だと思っています。
大人がああしなさいこうしなさいばかり言っていると、
子どもが考えるのは
「ああ言われないためにはどうしたらいいだろう」
「こうしないためにはどうしたらいいだろう」ばかり。
それでは言い訳ばかりする子になってしまいます。
社会に出ても誰かに何かを指示されないと何をしていいか分からない状態です。
子どもの頃は考えた答えが正解じゃなくてもいいんです。
自分で考えるクセをつけることが大事です。
まとめ
ポイント
- 人がイライラするのは「自分の期待通りにいかなかった時」
- 怒りの感情は出し入れ自在
- 怒ってばかりだと子どもに尊敬されない
- 期待は大いにしても良い
- 大事なのは期待通りにいかなかった時の対応
- 怒鳴らずに子どもに気持ちを伝える3 つのコツを活用する
いかがでしょうか。
これで子どもに怒鳴らないで気持ちを伝えられそうでしょうか。
今回の話は子育てに限らず、旦那さんや職場の人間関係でも同じです。
ちなみにですが、イラっとするだけじゃなく、落ち込む時も同じです。
そこには「期待通りにならなかったからイラっとした(落ち込んだ)」という理由があります。
自分が何に期待していたのか分析してみてはいかがでしょうか。