最近はいろんな場面で「メンタルの強さ」が重要になってきました。
子どもたちも学校や習い事、友だち関係においてメンタルの強さが必要になる場面も多いと思います。
親としては我が子に、メンタルが弱い人よりも、メンタルが強い人であって欲しいと願うことでしょう。
そこで今回は、心理カウンセラーでもあり、日々子どもと関わる保育士でもあるぼくが、『子どものメンタルを強く育てるための方法』を紹介します。
この記事はこんな方におすすめ
- 我が子にメンタルが強い人になって欲しいママさん
- 自分自身のメンタルを強くしたいママさん
- 身近にいるメンタルが弱い人に良い方法を紹介してあげたい方
はじめに
さて、あなたは自分のことを「メンタルが強い」と思っていますか??「メンタルは弱い方」だと思っていますか??
また、あなたの周りには「メンタルが強いな」と思う人はいますか??
その人はどんな特徴を持っているでしょうか??
そもそも「メンタルが強い」「メンタルが弱い」と言うときの「メンタル」って一体なんなのでしょうか??
正体が分かっていないものを強くすることも弱くすることもできませんので、まずはみんな意外と考えたことがない「メンタル」についておさらいします。
メンタルとは??
メンタルという言葉はそもそも英語(mental)なのですが、いつのまにかぼくたちの生活に入り込んで定着していますよね。
よく使われる場面といえば、
メンタルが強い
メンタルが弱い
メンタルトレーニング
メンタルヘルス
メンタルケア
などなど。
「メンタル」という言葉に関しては、みんなだいたいは共通した認識を持っていると思いますが、改めて文字にするとこうなります↓。
メンタル(mental)
→心に関するさま。精神的。心理的。
つまり、心の動きだったり、気持ちの持ちようだったりを表す言葉だということですね。
そして、そのメンタルが「弱い」「強い」という表現をするということは、
「メンタルが弱い=心が弱い」
「メンタルが強い=心が強い」
ということになります。
子どもをメンタルの強い子にするには、心が強くなればいいんですね。
メンタルが弱い人の特徴
メンタルが強い人の特徴の前にまず、「メンタルが弱い人」の特徴を考えてみたいと思います。
メンタルが弱い(と言われている)人の特徴はざっとこんな感じです。
メンタルが弱い人の特徴
- 過度に感情的
- 嫉妬深い
- すぐにあきらめてしまう
- 自分と他人を比較して落ち込む
- 身近な人や物に依存してしまう
いかがでしょうか??
誰でも1つや2つは当てはまるものはあると思うので、1個当てはまったからといって「私ってメンタル弱いんだ」なんて思わないでくださいね!
ぼく自身、すぐにあきらめることが多かったり、他人と比較して落ち込むこともあります(笑)
あなたのお子さんに当てはめたときにはどうでしょうか??
「ほとんど当てはまるかも、、、」という場合は、要注意かもしれませんね。
そんな方は、ぜひこれから紹介する、「メンタルが強い人の特徴」と「子どものメンタルを強くする方法」を知って、実践してみてください。
メンタルが強い人の特徴
「メンタルが強い人」には4つの特徴があります。
メンタルが強い人の特徴
- ポジティブ思考
- 折れても立ち直りが早い
- いつも安心感を持っている
- 人生経験が豊か
この4つです。
1つずつ簡単に説明しますね。
ポジティブ思考
何かが起きた時、それをポジティブに捉えるかネガティブに捉えるかって、雲泥の差がありますよね。
たとえば、待ち合わせをしていた相手から「ごめん!寝坊した!1時間遅れる!」と連絡が着た時に、
「マジありえない!!時間の管理しっかりしてよ!!」とイライラしながら相手を待つのか、
「ラッキー!!1時間も時間出来ちゃった♪♪」「本の続き読も〜」「後回しにしちゃってたことやっちゃお〜」と相手を待つのか。
その1時間の心の状態って全然違いますよね。
メンタルが強い人は、予想しないようなことが起きた時に
「この状況をプラスに考えると、、、」
と考えています。
折れても立ち直りが早い
よく、「折れない強い心を作ろう!!」みたいな子育てや教育方法を見かけますが、ぼくはあまり賛成ではなく、どちらかというと「折れてもまた立ち直れる心を作ろう!!」と言った方が良いんじゃないかと思っています。
だって、今までの人生で1回も落ち込んだことがない人や1回も傷ついたことがない人って1人もいないと思うんです。
今まで1度も、
- 間違えたことがない人
- 失敗したことがない人
- 怒られたことがない人
- 嫌われたことがない人
- 傷ついたことがない人
- 落ち込んだことがない人
きっといないと思います。
でも、大人が子どもに求める「折れない心を作ろう!!」っていうのは、「間違えない人になろう!」や「失敗しない人になろう!」と求めている場合が多い気がします。
そんなの無理だと思います。
だから、大事なことは、傷ついて心が折れた時、辛いことがあって心が曲がってしまった時に、自分の力でまた元の真っ直ぐな状態に戻せるような力です。
この「心が折れても立ち直れる力」を持っていることはメンタルが強い人の特徴の1つです。
いつも安心感を持っている
メンタルが強い人はいつも機嫌が良い人だったりします。
あなたの周りにも1人や2人くらいいませんか??今まで怒ったところを1度も見たことない人や、いつもニコニコしていて機嫌が良さそうな人。
そういう人は何かイヤなことや辛いことが起こっても、自分で自分の機嫌を取れる人です。
これはなかなか難しいことなのですが、いつも機嫌がいい人は、今の自分に納得している人です。
不必要に周りの人と比較しないし、悪口も全然言わない、今の自分に存在価値があるという自覚(安心感)があるから、普通の人が焦ったり落ち込んだりするような場面でも冷静に対処することができるんです。
そんな堂々とした姿が、周りから見ると「メンタルが強い人」に映るんですよね。
メンタルが強い人は、弱音こそ吐くかもしれませんが、陰口だけ言って終わりにはせず、必ず何らかの解決策を考えて行動することが多いです。
その行動の積み重ねが「今の自分に満足している」という安心感に繋がるのでしょうね。
人生経験が豊か
メンタルが強い人の特徴、最後の1つは「人生経験が豊か」なことです。
これはぼくが今まで出会ってきた「メンタルが圧倒的に強い人たち」にいろんな話を聞く中で感じた共通点です。
人生経験といってもいろいろありますが、共通して言えるのは「成功体験」よりも「失敗体験」が多いこと。それも普通の人が聞いたら卒倒するような失敗体験です。
- 「仕事で失敗して5億の損失を出してしまった(笑)」
- 「お金が無さすぎてスーパーのゴミ捨て場から夕食を探していた時期があった(笑)」
- 「ギャンブルにハマって給料日の翌日には同僚に金を借りるような生活を数年していた(笑)」
これはぼくの知り合いでも極端なほうですが、みんな笑って話すんですよね(笑)
そして、そういう人たちはたいてい時を経て独立して社長だったり、海外で自由気ままに暮らしていたり。
人生の中で失敗体験だけではダメで成功体験も必要ですが、成功を求めるあまり、失敗を極度に恐れるような状態では、メンタルは弱くなる一方だと思います。
先ほどの「折れても立ち直れる心」と同じで、人生で経験する失敗体験からいかに学び、どうやって次に生かすかが重要になると思います。
あなたの子どもが何かを「やってみたい!!」「挑戦したい!!」と言った時、「どうせ続かないから」とか「どうせうまく行かないから」なんて言っていませんか??
メンタルを強くするためにはいろんな人生経験が必要なのだとしたら、新しいことに挑戦しようとする子どもを制止する必要がどこにあるでしょうか。
自分に自信があるかどうか
この「メンタルが強い人の4つの特徴」
- ポジティブ思考
- 折れても立ち直りが早い
- いつも安心感を持っている
- 人生経験が豊か
をまとめると、「自分に自信があること」だと言い換えても良さそうです。
つまり、「メンタルが強い人」=「自分に自信がある人」なわけです。
「自信」というのはとってもシンプルで読んで字のごとく、「自分を信じていること」ですよね。
メンタルの強い人は、自分のことが大好きで自分のことを心から信じています。
逆にメンタルが弱い人というのは、自分のことを信じきれていない(つまり自信がない)から、自分の選択や他人からの意見に振り回されてしまうのかもしれません。
そう考えると、順番としては、
メンタルの強い人は??
→自信のある人
↓
自信のある人は??
→自分を信じている人
↓
自分を信じられるようになるには??
↓
???
最後の「???」が分かれば、メンタルの強い子どもに育てる方法も分かります。
自分を信じる力(自信)って、一体どうしたらつくと思いますか??
子どもの自信は「信頼関係」と「経験(挑戦と失敗)」で作られる
では、いよいよ、子どものメンタルを強く育てていくための方法をご紹介します。
キーワードは2つです。
特別な教育などを取り入れなくても、親がこの2つだけ意識して関わってあげることで、子どもは自分に自信をつけていくことができますよ。
重要なところですので細かくみてみましょう。
「経験(挑戦と失敗)」
子どものメンタルを強く育てるためにキーワードの1つは「経験」です。
何を経験するのかといえば、
[挑戦]と[失敗]です。
先ほどの「メンタルが強い人の特徴」でも書きましたが、折れても立ち直れる心を育てるためには、まず一度「心が折れること」を経験しなければいけません。
いつも安心感を持って生活するためにはまずは「不安」や「苦悩」を経験しなければいけません。
辛い状況からスタートしてポジティブ思考を身につけたりしながら人生経験を豊かにしていくわけですが、そのために絶対に必要な条件が、「挑戦」なんですよね。
失敗体験にしても成功体験にしても、まずあるのは「はじめの一歩」、つまり挑戦です。
(たいていの挑戦には失敗がつきものなので)何かに「挑戦」することは、子どものメンタルを強くするためのスタートラインになります。
ただ、だからといって子どもに「ほら、挑戦してきなさい」「これやりなさい」と言ってもダメなんですよね。
そこでもう1つの重要なキーワード「信頼関係」です。
「信頼関係」
もしあなたが旅先で高さ100mのバンジージャンプをすることになったとしたら、台からジャンプした瞬間、あなたは何を頼りにしますか??
おそらく信じるのは体に結ばれているゴムですよね。
体にゴムが付いていると知っているから、ゴムが外れないと信じて目がくらむような高さから飛び出せます。
あ、これは「メンタルを強くするために子どもにバンジージャンプ飛ばせよう」っていう宣伝じゃないですよ。
メンタルを強くするためには「挑戦」が必要だと書きましたが、人が何かに挑戦するためには何かと「信頼関係」を結んでいないとダメなんです。
信頼関係がないと、失敗した時に戻ってくる場所がないから困ります。
バンジージャンプもゴムが結ばれてなかったら大変ですよね。
ゴムだと思っていたものが実はグミとかだったら大変ですよね。
子どもはママが大好き
子どもにとって一番重要な信頼関係といえば、やはりママとの関係です。
子どもにとってお母さんという存在は、自分をこの世に誕生させてくれた唯一無二の存在であり、生まれた瞬間から死ぬまで一番絆が深い相手です。
だって、お母さんがいなければ、ぼくもあなたもあなたの子どももこの世にはいないわけですから。
最近よく聞く「愛着(アタッチメント)」というのがありますが、あれは分かりやすく言えば信頼関係のことです。
もちろん信頼関係の相手は母親だけでなく、父親や祖父母や先生など、子どもにとって身近な大人は信頼関係を築く対象になりやすいです。
でもやっぱり子どもはお母さんが大好きなんですよね。
ママと子どもの信頼関係の重要性
では、子どものメンタルが強くなるために、なぜママと子どもの間に信頼関係があることが重要なのか。
たとえば子どもに入園・入学・進級の時期が来たとします。
それは子どもにとって「大きな挑戦」です。
「うまく馴染めなかったらどうしよう」
「自分らしくいても大丈夫だろうか」
と心に不安をいっぱい抱えています。
そんな時に、「もしうまく馴染めなくても家に帰ればお母さんがいる」という安心感があれば、子どもにとってものすごい勇気になります。
新しい環境で自分らしく振る舞うためにはこの安心感が重要なんです。
「それは子どもをいつまでも甘やかすことにならないの!?」と思われるかもしれませんが、逆に「それじゃあ子どもは辛い時、お母さん以外の誰に助けを求めたらいいんですか??」です。
子どもにとってお母さんとの信頼関係は、バンジージャンプのゴムみたいな関係です。
お母さんと心の底で繋がっているという実感があるから、挑戦もできるし失敗もできるんです。
もし、何かに挑戦して失敗した時にお母さんから「あんたはなんてダメな子なの!?」と突き放されてしまったら(あくまで例えです)、子どもにとってはお母さんという存在を信じてバンジージャンプ飛んだのに、途中で切られてしまったような絶望感を感じてしまいます。
それが何回も続いたら、子どもは次に何かに挑戦しようとする時、「またゴムが切れるんじゃないか」と不安が強くなって新しいことに挑戦できなくなってしまいますよね。
これは公園などでよく見かける光景ですよね。
知らない子が遊んでいる砂場に堂々と入って行ける子どもは、「もし砂場に入れてもらえなくてもお母さんの元へ戻れば大丈夫」という安心感を持っているから進んでいくことができます。
じゃあお母さんの足に抱きついて離れようとしない子は、どんな気持ちなのでしょうか。
子どものメンタルを強く育てる方法
ここまでにいろいろと書いてきましたが、今回覚えていただきたいのは次の一文だけです。
子どものメンタルを強く育てる方法は、子どもがお母さんとの信頼関係(安心感)を感じながら興味があることに挑戦し、たくさんの失敗と成功が経験できるようにしてあげること
これだけです。ここまで長々と書いてきたのに一文でまとめてすみません(笑)
まとめ
というわけで今回は子どものメンタルを強く育てる方法を紹介しました。
ぼくが今回の話で一番伝えたいことは、「ママとの信頼関係」と「経験(挑戦と失敗)すること」の大切さです。
子どもは、安心感がある中での挑戦と失敗を繰り返していくことで、少しずつ自信がついてくるのだと思います。
子どもたちにはぜひ、
- お母さんとの信頼関係(安心感)を感じられること
- 興味があることに挑戦し、たくさんの失敗と成功が経験できること
この2つを教えて与えてあげてください。
その繰り返しの中で、子どもたちはたくましく成長し、自分のことを信じられるメンタルの強い子になっていくことでしょう!
今回も最後まで読んでくださってありがとうございました!!
ちなみに今回の話、子どもだけでなく大人にも同じことが言えますよっ!
あなたは誰を信頼していますか??旦那さんですか??やっぱりお母さんですか??
その人との間にあるバンジージャンプのゴム(信頼関係)をベースにいろんなことに挑戦できていますか??
メンタルが強くなれば確実に毎日は楽しくなります♪♪
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