13〜18歳 人間関係

親が子どものドリームキラー(夢を潰す人)になる時

かんかん

あなたは子どもの夢を潰す親になりたいですか?

それとも子どもの夢を応援する親になりたいですか?

 

きっと誰もが

「子どもの夢を応援する親」でいたいと思うと思います。

 

しかし、その思いとは裏腹に、

自分でも気付かないうちに「子どもの夢を潰す親」になってしまうことがあります。

なぜなら自分の常識をそれが絶対に正しいかのように押し付けてしまうから。

 

子どもの夢を潰すドリームキラーではなく、
子どもの夢を応援するドリームサポーターを目指しましょう!

 

 

ドリームキラーとは

HK1993 / Pixabay

ドリームキラーとは、人の夢や目標をぶち壊す人のことを言います。

 

たいていの場合、ドリームキラーは良い人であり、心配性の人です。

 

ドリームキラーの口癖は、

  • 「そんなこと無理に決まってるでしょ」
  • 「他に誰もやってないじゃん」
  • 「それでどうやって暮らしていくつもり?」
  • 「絶対苦労するよ」
  • 「後悔するから辞めておきなさい」

 

子どもがやる気を持って目をキラキラさせているのに、
その足を引っ張り、いとも簡単にやる気を失わせる存在です。

 

ドリームキラーになりやすいのは、親に限らず
親戚、親しい友人、学校の先生などの身近な存在がなりやすいと言われています。

 

たちが悪いのは、たいていのドリームキラーは
良かれと思ってアドバイスをしていることです。

 

 

親がドリームキラーになる理由

親がドリームキラーになってしまう理由をいくつか挙げてみます。

ほとんどの場合が無自覚でドリームキラーになってしまう場合が多いので、
自分のことかも??と思いながら読んでみてください。

 

自分の期待通りに育って欲しいから

親は知らず知らずのうちに、

「この子にはこう育って欲しい」という自分の理想や期待を刷り込んでしまいます。

 

「大学くらいは出なさいよ」と言われて育った子はどこに大学に行こうかと考えるでしょうし、

「大学に行かすお金は無いからね」と言われて育った子は高卒で社会に出ることを考えるでしょう。

 

子どもは身近な人の影響を強く受けるので、小さい頃から親や先生の期待を刷り込まれていきます。
でも14歳〜18歳くらいになると、自分で考え、自分の道を歩みたいと思うようになります。

その道が親から刷り込まれてきた道と違った時、

「そんな道教えてない」「私が知らない道だから行かない方がいい」

とドリームキラーへと変貌します。

 

親が周りからの評価を気にしているから

親が何らかのコプレックスを持っている場合もドリームキラーになりやすいです。

そのコンプレックスとは、他者との比較です。

 

「あの子は◯◯なのに、うちの子は、、、」とか

「◯◯くんは、◯◯大学に行くんだって、なのにあんたは、、、」とか

 

「うちの子が何かで失敗したら自分が惨めな思いをする」とか

「普通の子が進まない道を行ったら私の子育ての仕方が悪かったと言われるんじゃないか」とか

 

子どもが夢を語った時、一瞬でいろんな思いが駆け巡ります。

その結果、子どもの将来を心配している形をとって、
「そんなの辞めておきなさい」「私は反対だわ」となってしまうのです。

 

 

子どもに幸せになって欲しいから

親は子どもの幸せを願っています。

子どもが幸せであれば自分も幸せだという親は多いと思います。

でも、じゃあなんで親はドリームキラーとなって子どもの夢を潰す?
矛盾ですよね。

 

それは親にとって、「子どもが夢を見ること」と「幸せになること」がイコールではないから。

そうなると「幸せって何ですか?」って話になるのですが、それは今回は割愛して。

とにかく、「子どもが選ぼうとする選択の先に幸せはない」と判断するから止めるわけです。

 

じゃあ、

親が示す道を進めば子どもは絶対に幸せになるのか?

もし仮にあなたが子どもと同じ年齢だった頃の感覚で、
「これはやった方がいい」「これはやらない方がいい」と判断しているとすれば、
それはとても危険なことです。

 

 

自分の常識を子どもに押し付ける親

mozlase__ / Pixabay

ドリームキラーになる親は、一言で言えば自分の常識を子どもに押し付けています

 

しかし、常識というのは「多くの人がそう思っている」だけのことであって、
それが正しいかどうかは別問題です。

 

例えば、大学に進学することだってそうです。

ひと昔前は4年生大学に進学することが当たり前で、「大学くらい出ておかなきゃね」という時代でした。

でも今は、少子化も重なって、全国の私立大学の40%が定員割れしています。

 

文部科学省の資料によると、2015年の時点で大学の入学定員数は約59万人でした。
そして、その年の18歳人口が約120万人で、進学率が5割くらい。

つまり、今もうすでに、選り好みしなければ誰でも大学に入れる時代なわけです。

 

そうなると、「大卒」であることの価値が下がります。
となれば大学に行くことよりも、人が持っていないスキルを身につけるために時間を使った方が、
4年後に差が出ると思いませんか?

 

そんな現実を知った17歳の息子が
「俺は日本の大学には行かずに、イタリアに行ってピザ作りを学びたい」と言ったとしましょう。

 

あなたはならどうします?

「ピザならドミノピザでバイトすればいいじゃない」と息子に言いますか?

自分が高校生の頃に常識だった「大学には行くべきだ」という価値観を押し付けますか?

 

 

責任の所在

こういう話をしていると、

「子どもが夢に挑戦した結果、失敗して夢破れたら責任は誰が取るんだ」って話になったりしますね。

 

それは本人です。
自分で決めて挑戦したことに対して自分で責任を取るのは当たり前じゃないですか?

 

日本は、ニュースを見ていてもそうですが、芸能人の息子(30歳)とかが不祥事を起こすと60歳を越えた親が頭を下げるのが当たり前みたいな風潮がありますよね。

そういう場面ばかり見ているから、子どもが失敗して誰かに迷惑かけたら親の責任問題だと、
だから子どもには波風立てず周りに合わせながら無難に育って欲しいと無意識に思ってしまっている可能性があります。

 

 

失敗なんてない

子どもが失敗したらどうするんですか!!って言う人がいますが、

失敗なんてあり得ないんです。

 

何かに挑戦してうまく行かなかったり、納得のいく結果にならなかったとしても、
それを反省して改善して、結果うまく行けばいいわけで。

長い目で見れば、うまくいかないことは夢を叶えるためのステップに過ぎないことが分かります。

 

ディズニーの映画だってそうです。

最後はハッピーエンドになると分かっているから、途中のトラブルを失敗とは思いません。

白雪姫が毒リンゴを食べようが、
シンデレラがガラスの靴を落とそうが、
ウッディとバズがガソリンスタンドで置き去りにされようが、
アナが凍ってしまっても、

誰も失敗だなんて思わない。

 

子どもが何かに挑戦するのは、ハッピーエンドを迎えるためです。
自分には何が合っていて何が合わないのか、やってみなけりゃ分かりません。

それを身をもって体験中なんですから、なるべく邪魔はしないようにしたいです。

 

 

悲しい現実

nastya_gepp / Pixabay

子どもは自分の親がドリームキラーであると気がつくと、
距離を置いたり、反抗したりして、向き合ってくれなくなります。

 

親であるあなたが子どもを本気で心配している素ぶりで夢に挑戦することに反対すると、
子どもは「どうせ分かってもらえない」からと説明しようと思わなくなるので、
親子の関係に距離が出来始めてしまいます。

 

そして、優しい子であればあるほど、「自分が挑戦したい気持ち」と「親の期待に応えたい気持ち」の挟まれ苦しい時期を過ごすことになってしまいます。

 

親がドリームキラーであることは、
ママにとっても、子どもにとっても辛く悲しい現実を作り出してしまうのです。

 

子どもにとって1番のドリーム・サポーターになろう!!

 

ぼくがとても好きな話があります。

「鉄腕アトム」や「ブラックジャック」の著者である手塚治虫さんのお母さんの話です。

手塚治虫さんは医師免許を持つ医者であり、60年の生涯で漫画を700作以上描き、映画やアニメ作品の監督も手がけた天才です。
いったい1年に何作描いて、24時間をどんな使い方していたんだろうって量ですよね。

 

そんな手塚治虫さんの小学生の時の話です。

手塚治虫さんが小学生の時、授業中に漫画を描いていて先生に見つかりました。
先生はすぐにお母さんを学校に呼び出して、
「おさむくんはこんなものを描いていたんですよ!」と厳しくお母さんに注意したそうです。

 

その日家に帰ってから、お母さんは治虫ちゃん(お母さんはそう呼んでいた)になんと言ったか。

 

「治虫ちゃん、授業中に漫画を描いていたらしいわね。その漫画ちょっとお母さんに見せてちょうだい。」

 

そして、「いいよ」と治虫ちゃんが持って来た漫画を最後まで読み終えたあとでお母さんは言いました。

 

「おさむちゃん、この漫画はとてもおもしろい。お母さんはあなたの漫画の、世界で第一号のファンになりました。これからお母さんのために、おもしろい漫画をたくさん描いてください。」と。

 

日本を代表する漫画家手塚治虫が誕生した瞬間です。

 

子どもには強い意志があります。

どんな意志かというと、「こっちの方に伸びていきたい」という意志です。

興味を持つことも、性格もみんなバラバラ。
生活環境も違うわけですから。

それらをひっくるめて伸びたい方向があるわけです。

 

しかし、ドリームキラーは、自分や社会の常識を基準にして子どもの伸びたい方向を強制的に変えようとします。

 

子どもとの絆が一番深い親御さんには、
ぜひともドリームサポーターになってあげて欲しいと思います。

 

子どもが幸せを感じながら生きていくことが1番の親孝行

子どもはママが大好きです。パパも大好きです。

 

自分の一番身近な人が応援してくれる人なのか反対する人なのかは、天と地ほどの差です。

 

未来に対して不安があるのは当然です。

 

しかし改めて考えてたいのは、幸せとは何か?です。

 

誰かの期待通りの道を進んで大人になっていくことが幸せなのか、

進みたい道に進み、挑戦と学びを繰り返しながら成長していくことが幸せなのか。

 

親が子どもの心配をすることはもちろんだと思います。

 

ただ、
自分の常識が子どもの夢を潰していないか、
子どもの思いを尊重しているのか、

日頃から気をつけておきたいですね。

 

子どもが夢を語り始めた時、

口では「やってみたいなら挑戦してごらん」「応援してるから」と言い、

心では「何かあったら助けてあげるからね、全力でぶつかってきなさい」と思い、

子どもの夢に関係する本を読んでみたりして興味を持ってみる、

そんなドリームサポーターのママが増えたら、子どもたちの未来もより明るいですね。

 

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