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「体操する時に整列させる必要ある??」【オーストラリアの保育園で学んだこと】

かんかん

こんにちは、現役保育士の柴田和輝です。

数年前まで公務員として日本の保育園で働いていたぼくですが、
「海外の保育を知りたい!!」「海外ってどんな保育してるんだろう??」という思いから、
安定と言われていた公務員を辞めました。

そしてワーキングホリデービザを使ってオーストラリアへ留学し、
現地で英語を勉強してオーストラリアの保育士資格を取った上で、

約5ヶ月間、オーストラリアの保育園(チャイルドケア)で働きました

 

その約5ヶ月間で現地の保育園で様々な経験をすることができたので、
その中で学んだこと、気がついたこと、日本の子育て•保育との違いなどを記事にまとめています。

この記事はこんな方におすすめ

  • 保育園・幼稚園の先生
  • 子育て中のママ・パパ
  • 海外での仕事に興味がある方

※注※ 

記事中では、ぼくがオーストラリア(シドニー)で働いていた園の名前をP園と記載しています。

 

今回のテーマは「整列や並ぶことなどの習慣について」です。

日本人は整列が大好きです。子どもたちが体操する時も、「まえならえ」ですもんね。
P園で働きながら、その日本の文化に初めて疑問を持ちました。

 

日本の伝統文化??「整列」

ぼくがP園で働いていた期間、一度も見なかった光景があります。
それは日本の保育園で働いていた時は毎日必ず見ていた光景です。

それは子どもたちの整列です。

 

学校での体操の時間や朝礼•集会の時間をイメージしていただければわかるかと思います。
「大きく前ならえッ」からの「両手を横に広げ間隔をあけて隣の人とぶつからないようにッ」と整列するあれです。

 

自分の前にいる人の肩に触るか触らないかのギリギリを狙いたくなったり、
ちょっとでも気になるクラスメイトの近くに行こうと歩幅を微妙に調整するあの整列です。

 

保育園風に言えば「トントンま〜え、トントンま〜え」「前のおともだちの肩に触らないよ〜」というあの魔法のコトバでお馴染みの整列。

 

日本の国民のおそらく99%以上が経験してきたであろうあの整列を、オーストラリアのP園では一回も見ませんでした。

それが最初不思議だったんです。
「へぇ、オーストラリアの保育園では整列ってあんまりしないんだなぁ」と思っていました。

 

オーストラリアは整列しない

P園では音楽に合わせてからだを動かす時間がありました。体操というよりはダンスに近いものでしたが、そんな時、子どもたちは一切整列せず、好きな場所にいて好きなように踊っていました。

 

先生の真似をする子どももいれば、自分で好きな踊りを踊っている子どももいます。
参加したくなったら参加し、疲れたり、やりたくなくなったら違う場所に行ってしまう。
すごく自由だと思いました。

 

また、園児が集まって集会をする時や、子どもたちに絵本を読む時も、整列はありません。子どもたちは好きな場所に座り、男の子も女の子もほとんどの子どもがあぐらをかいて座ります。

 

そんな様子を見て、日本だったら「行儀が悪い!と言われる場面だろうなぁ」と思ってみていました。でもオーストラリアでは子どもでも男の子でも女の子でもあぐらで座ることが「普通」です。文化ってさまざまです。

 

そもそも「整列」する理由って??

日本の保育園では体操する時も集会する時も、
「整列」をすることが普通だと思います。

 

子どもたちは保育園や幼稚園の頃からそれをやっているから、
日本の文化として根付いているものだと思います。

ぼくも、自分が学生の頃は何の違和感も感じず、前ならえをしていました。

でもよくよく考えてみると、
「前ならえ」ってぼくら命令されてるんですね(笑)

言われすぎて感覚がマヒしてるでしょうか。
「並ぼうね〜」じゃなくて、「ならえ!!」ですもんね。慣れってコワい(笑)

 

そんなこともあって、P園でお世話になった担任のクリスティーに話したことがあるんです。

 

「日本だと、保育園で体操したりする時は「前ならえ」っていうのをして、3歳の子どもでも整列するんだよ」と。

 

 

それを聞いたクリスティーはすぐに言いました。

 

 

「WHY??(なぜ?)」

 

 

ん?

 

WHY?

 

なぜ体操をする時に整列をするのか??

 

「いや〜えっと〜、、、、そういえば理由なんて考えたことなかったなぁ〜、、」

 

ぼくはその時初めて真剣に考えました。
はるばるオーストラリアまで行って、現地の先生に質問されるまで真剣に考えたことがなかったことを恥じらいながら、クリスティーに答えようといろいろと考えてみました。

 

ぼくが思いついたのは、

「見栄えが綺麗だから」
「人数が数えやすいから」
「適度に空間が空いて体操がしやすいから」などでした。

 

それを答えたらクリスティーはこう言いました。

 

「整列しなくたって、体操やダンスをするならそれができるだけの間隔を子どもが自分で見つければいいんじゃないのかしら。わざわざ大人が指示を出す必要ないと思うわ」と。

 

ぼく:「はい、ごもっともです。」

 

続けて彼女はこうも言いました。

「見栄えが綺麗とか人数が数えやすいって大人都合の理由ね」って。

 

ぼく:「はい、ごもっともです。」パート2

 

改めて考えた日本の「当たり前」

オーストラリアの保育園では体操をする時に整列はしません。(少なくともぼくが働いていた園は)
確かに言われてみれば体操をするならぶつからないくらいに間隔を開ければいいことで、わざわざ整列する必要はないし、集会するなら話が聞けて子どもたちがぶつからないくらいに座れるスペースがあれば、わざわざ整列をする必要はないはず。

でも日本では「わざわざ」それをします。
伝統なのか、文化なのか、教育なのか
美を意識しているのか、効率を重視しているのか。

 

オーストラリアの保育園で指摘されるまで「体操をする時に整列すること」が当たり前で普通なことだと思っていましたが、実は「日本は特殊なのかもしれない」と思った瞬間でした。

 

「災害の時にも日本人は炊き出しに列を作ってちゃんと並んでいる、アメージングだ」って海外メディアからすごく高評価を受けていたのも見たことあるし、、、

軍国教育、兵隊教育のなごりだって話もあるし、、、

 

オーストラリア以外の他の国はどうなんでしょう。。。気になります。

 

そんな経験を踏まえ、今のぼくは、
なにかで整列をする場面も必要だとは思いますが、少なくとも体操する時に整列はしなくてもいいなと思うようになりました。

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