こんにちは、現役保育士の柴田和輝です。
数年前まで公務員として日本の保育園で働いていたぼくですが、
「海外の保育を知りたい!!」「海外ってどんな保育してるんだろう??」という思いから、
安定と言われていた公務員を辞めました。
そしてワーキングホリデービザを使ってオーストラリアへ留学し、
現地で英語を勉強してオーストラリアの保育士資格を取った上で、
約5ヶ月間、オーストラリアの保育園(チャイルドケア)で働きました。
その約5ヶ月間で現地の保育園で様々な経験をすることができたので、
その中で学んだこと、気がついたこと、日本の子育て•保育との違いなどを記事にまとめています。
この記事はこんな方におすすめ
- 保育園・幼稚園の先生
- 子育て中のママ・パパ
- 海外での仕事に興味がある方
※注※
記事中では、ぼくがオーストラリア(シドニー)で働いていた園の名前をP園と記載しています。
今回のテーマは「保育園行事への親御さんの参加の仕方」です。日本の学校行事といえば、運動会や生活発表会などがあり、親御さんが子どもの成長を見たり、ビデオで記録したりする良い機会ですよね。ぼくが働いていたオーストラリアの保育園では親が参加する行事はクリスマスと年長児の卒園式だけだったのですが、その様子が日本の保育園とは違い過ぎたんです。
クリスマスパーティーにて
P園のクリスマスパーティーで感じたことを書こうと思います。
クリスマスパーティーはぼくがP園で働いていた中で最初の「保護者が参加する行事」でした。その中で1番印象に残っていることが「親御さんの行事への参加の仕方」です。
日本ではあまり見られない光景だったのですが、ぼくはそれをとても良いなと思いました。日本で忘れられてしまった大切なことだと思ったんです。
日本の保育園でよく見る光景
日本の保育園や幼稚園での行事(主に運動会や発表会など)を思い浮かべて見ると、親御さんの多くは自分の子どもが出番になると自分の子どもを追いかけます。
何で追いかけているかと言えば、自分の目でではなくビデオカメラ越しに追いかけている場合がすごく多いと思います。ビデオカメラで撮ることがいけないわけではないし悪いことでもありません。その時の我が子を記録に残しておきたい、あとで何回も見たいし、今日来られなかったばぁばやじぃじにも見せてあげたい。
親としてその思いは絶対にあると思います。
ぼくも写真を撮ることが趣味なので、あとで見返せるようにと記録に残したい気持ちはすごくわかります。
しかし、そんな思いと並行するようにベテランの保育士さんたちはボソっと、「昔は(発表会の)劇や歌のあとの拍手がもっと多かったのよ」とつぶやいたりしています。
また、あるお母さんが冗談交じりで話していました。「子どもたちの劇で面白いところがあっても自分の声が(ビデオに)入っちゃうから笑えないんですよ〜(笑)」と。
たしかに、日本の保育園•幼稚園の発表会や運動会では、いかに良い場所を取って愛する我が子の記録を残すかが重要事項になっている気がします。
だからぼくは日本の保育園で働いていた時、親御さんたちが子どもたちに一生懸命向ける様子を見ては、
「愛する我が子の記録を残すのも大切だけど、お母さんやお父さんが(カメラ越しじゃなく)見てくれている、喜んでくれているという記憶を子どもに残してあげることも大切なんじゃないかなぁ」
なんて思うこともありました。
子どもの立場になってみれば、発表会の時、保護者席を見たら、ほぼカメラマンしかいませんから芸能人みたいなものですよね。笑
まあしかし、先ほども言いましたがぼくも自分で一眼レフを構えるくらい写真が大好きなわけです。後で見返せるように記録に残すのも大切だと思います。
発表会や運動会におけるビデオカメラ論争は、親御さんによっても意見が別れるところなのではないでしょうか。
オーストラリアの保育園ではどうなのか??
さて、話は戻ってオーストラリアの保育園のクリスマスパーティーです。子どもたちが並んでクリスマスの歌を歌っている時、オーストラリア人の親御さんたちがどうしていたかというと、、、こんな感じでした。
ビデオカメラゼロ
スマホでビデオを撮っている人やデジカメで写真を撮っている人はいましたが、ぼくの見える範囲で探した限り、ビデオカメラを構えている親御さんは一人もいませんでした。さすがに一人もいないという状況にはビックリです。
オーストラリアは家電量販店でのビデオカメラの売れ行き悪いだろうなぁって心から思いました(笑)その文化がないんだなぁと。
逆に言えば日本は、ビデオカメラメーカーや家電量販店の「高画質のカメラを買って、思い出を残そうキャンペーン」にどっぷり浸かっているとも言えます。
さらに、日本と大きく違うなと思ったのは、保護者側の席からよく声援が飛んでくることです。
子どもたちが歌ってる最中なのに、「Yeah!!!」とか「Well done guys!!(いいぞいいぞ!!)」とか。指笛で「ピューピュー!!」とかやる人もいました。笑
そして面白いことに、そーゆうことを言ったりやってるのはたいていお父さんたちです(笑)
どうでしょう。
もし日本だったら他の親御さんから「ちょっと空気読んでよね」って絶対思われる状況じゃないでしょうか。
普通に歌う親たち
さらに、子どもたちが歌を披露している時、日本だったら親御さんたちはもし自分が知ってる歌でも手拍子や口パクをするくらいが多いですが、オーストラリアの親御さんは普通に歌い出します。
今回はクリスマスパーティーだったので子どもたちは「ジングルベル」を披露したのですが、歌い始めてすぐ、どこからともなく成人男性の声が混じってくるのです。
野太い声で「ジンゴーベール ジンゴーベール」って。発音はめっちゃいい(当たり前ですけど)。
またお父さんたちじゃんっ!!笑
もはや混声合唱でした。
ちなみにスマホでビデオ撮ってるお父さんも、撮影しながら全力で歌っていたのであのビデオ絶対、お父さんの歌声メインで入ってると思います。
それでもそんな様子が当たり前の子どもたちは、自分のお父さんやお母さんが歌っているのをみてさらにやる気になるようで、大きな声を響かせながらすごく笑顔で歌っていました。
最初は子どもだけが歌っていたはずなのに、いつの間にか会場にいる、親御さんたち、園児の兄弟、先生たちもみんなで歌っていていて「なんて一体感があって、あったかいクリスマスパーティーなんだ」って思っちゃいました。
文化が違うとこうも違うのか
P園でのクリスマスパーティーを通して、日本の保育園の行事とは、行事に対してのそもそもの考え方が違うんだと感じました。
スマホでビデオを撮っている親御さんがいたと書きましたが、全体的に見れば少数でほとんどの親御さんは手拍子をしたり歌を口ずさみながら我が子の歌う姿を見ていました。
歌が終わるごとに起こる拍手喝采はとても盛大で、
あっちから指笛ピューピュー、
こっちから「お前たち最高だ!」「よくやった!」って
とても賑やかでした。
そんな声ももちろん野太い成人男性の声。まーたお父さんです!笑
賑やかさの大きな原動力になっているのはお父さんたちだなっていうことも感じました。
良くも悪くも日本のパパはそんなことしないですもんね。
オーストラリアの保育園ではお父さんの子どもへの関わり方、育児参加の仕方も日本とは違うことがたくさんありました。今度は、P園でのお父さんの育児参加についても記事を書こうと思います。
今回は行事の参加の仕方の違いでした。
日本の保育園の行事のあり方がどうなのか、ビデオのことは1つの例にしか過ぎませんが、親も保育士もしっかりとした考えを持ちたいですね。
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