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年末年始の開園で感じた日本との違い【オーストラリアの保育園で学んだこと】

かんかん

こんにちは、現役保育士の柴田和輝です。

数年前まで公務員として日本の保育園で働いていたぼくですが、
「海外の保育を知りたい!!」「海外ってどんな保育してるんだろう??」という思いから、
安定と言われていた公務員を辞めました。

そしてワーキングホリデービザを使ってオーストラリアへ留学し、
現地で英語を勉強してオーストラリアの保育士資格を取った上で、

約5ヶ月間、オーストラリアの保育園(チャイルドケア)で働きました

 

その約5ヶ月間で現地の保育園で様々な経験をすることができたので、
その中で学んだこと、気がついたこと、日本の子育て•保育との違いなどを記事にまとめています。

この記事はこんな方におすすめ

  • 保育園・幼稚園の先生
  • 子育て中のママ・パパ
  • 海外での仕事に興味がある方

※注※ 

記事中では、ぼくがオーストラリア(シドニー)で働いていた園の名前をP園と記載しています。

今回は年末年始の話です。オーストラリアの保育園では年末年始もばっちり開園しています。

年末年始も保育園は開いてるよ!

オーストラリアの保育園で働く中でビックリしたことはたくさんあるのですが、その中でも年末やお正月の考え方にもなかなか驚かされました。

よくよく考えてみればその通りなんですが、オーストラリアには「大晦日」や「お正月」という文化がありません。

年末は12月31日まで普通に仕事があります。

1月1日はNew Year's Dayで祝日です。

でも、1月2日から保育園が始まります。

ぼくも、P園で働いていた年は12月29、30、31日と出勤しました。

その年はたまたま1月2日、3日が土日だったのでそれに合わせて保育園は休みでしたが、毎年1月2日から開園してるそうです。

やっぱり日本人としては、正月三ヶ日は家でコタツに入りながらおモチ食べてゴロゴロしたいですよね〜。

ただし!オーストラリアの年越しは真夏。笑

お餅よりも断然アイスクリームです。

コタツよりもビーチで海水浴です。

ちなみにぼくは、12月31日は夜6時まで保育園で仕事をした後、世界的に人気のあるシドニーのオペラハウスのカウントダウンに行きました。1年の終わりに半袖半ズボンで花火を見ながらカウントダウンて、日本とのギャップに違和感ありまくりでした(笑)

 

子どもは来るのか??

さて、年末や年始から保育園が営業しているオーストラリアなんですが、果たしてそんな時期に開園して子どもが来るのでしょうか!?

最初、ぼくは疑問でしょうがなかったです。

結果、、、子どもたちは普通に来ました。それも思ってたよりたくさん(笑)

通常保育の時よりは少ないけど、12月31日でもそれなりの数の子どもたちが登園してきましたよ。

まあ考えてみれば当たり前ですよね。

オーストラリア全体が12月31日まで働いて、1月2日が仕事初めの文化ですから。日本の年末年始の感覚でいたぼくの思い違い(笑)

ちなみに、日本を除くほとんどの国では「大晦日」や「お正月」という文化がないので、12月31日まで仕事するのが普通です。

世界から見たら日本が独特なんですよね。

 

さて、年末年始の保育園で、ある親御さんと話していて日本の保育園との違いを感じることがありました。

今回はそのことをメインにまとめたいと思います。

 

「今日は2人でショッピングに行くんだ」

5歳児クラスの親御さんで、よく話しかけてくれる気さくな夫婦がいました。

夫婦には2人の子どもがいて、「親からすごく愛されてるなぁ」「愛情たっぷりで素敵な家族だなぁ」と以前から思っていました。

その夫婦が12月30日の朝、子どもたちを保育園に連れてきました。

お母さんはいつもよりオシャレをして化粧もバッチリしています。

いつもスーツ姿のお父さんもその日はジャケットに綿パンというカジュアルな格好。

その夫婦はいつものように子どもたちに「今日も保育園で楽しく過ごすんだよ。」と伝えていました。

子どもたちがオモチャで遊び始めたあとでその夫婦と話していると、2人は今日、街へショッピングに出かけるということがわかりました。

旦那さんが奥さんの肩を抱きながら、「久々の2人きりでのデートなんだよね」と言っていました。奥さんもすごく嬉しそう。

夫婦の仲の良さが伝わってきて、とても良い話のような感じがします。

 


でも実は、日本だったらこれはあまりよろしくない出来事です。

なぜかというと、日本の保育園というのは両親が仕事や入院•介護等で「子どもの面倒を見ることができない」場合に入園を許可される場所です。

ルール上、「夫婦二人で遊びに行くので子どもの面倒よろしくお願いします」では預けてはいけないわけです。

2人でショピングってことはプライベートですよね??子どもの面倒見れますよね??となってしまいます。

でも、ぼくの働いていたP園ではそういった理由でもOKでした。

なぜOKなのか??

それは、日本とオーストラリアでは保育園に対する考え方が違うからです。

 

お金を払えば預かってもらえる

日本の保育園もオーストラリアの保育園も、「子どもの安全に配慮しながら保護者が迎えに来るまで保育をする」という面では同じです。

日本では「親が就労または介護・通院等で保育を十分に行えない場合」が一つの基準になりますが、オーストラリアは保育園に預ける理由が何であれ、利用料金を払えば預かってもらえます。

つまり、お金で解決するわけです。

もちろん預かるからには責任を持って保育し、食事を提供します。

これまら日本と違うのはオーストラリアの保育園は保育料は日割り計算です。

つまり、利用した分だけ払うシステムになっています。

週に3日利用すれば3日分、週に5日利用すれば5日分の保育料が請求されます。

なぜそんなややこしいことをするのか?

 

なぜならオーストラリアの保育料、めちゃくちゃ高いんです。

日本の保育園の保育料は、世帯収入によって金額が変わりますが大体月2万円〜5万円くらいです。

月額なので、週に2日利用しても、週5日利用しても同じ金額です。

 

では、ぼくが働いていたP園の保育料、一体いくらだと思いますか??

 

1日あたり1万円です。子どもの年齢によって差がありますが、平均値がこの金額です。

月額でもなく、週額でもなく、日額です。保育料がこの値段だったら、子どもを週に何回保育園に預けようと思いますか??

ぼくが働いていたP園はまだ低価格の方で、友だちが働いていた保育園は1歳児を預けるのに1日1万6,000円だそうです。5日間預けたら8万円です。20日間預けたら32万円。

国が半額を補助してくれる法律があるそうですが、それでも、日本からすると信じられないくらいの値段ですよね。

 

話がそれてしまいましたが、つまり、子どもを預ける理由がショッピングでもスポーツ観戦に行きたいからでも、「お金さえ払ってもらえばきちんと預かりますよ」というのがオーストラリアの保育園だということです。

日本でいう「託児所」に近い感覚なのかもしれません。

しかし、高額で子どもを預かるからこそ、保育の質も高めやすく、保育士の給料も日本とは段違いで良いんですよね。

 

さいごに

年末年始の話から保育料の話へと移ってしまいましたが、日本とオーストラリアの保育園の違いを感じていただけたでしょうか。

お金さえ払えば子どもを預かってもらえるというシステムは一長一短あると思います。

もしかしたら子どもを預けっぱなしにする親も出てくるかもしれません(あの金額では相当裕福でない限り預けっぱなしにすることはできないと思いますが)。

 

親が子どもを大切にしているという前提のもとであれば、たまには子どもから離れて夫婦の時間だったり個人の時間を大切にしてくださいねというサービスの提供は価値があると思います。

今の日本のシステムでは親御さんがそういう「息抜き」「リフレッシュ」をしたくても、仕事や入院じゃないなら子どもと一緒にい過ごせますよね??という圧力が邪魔してできません。

「子ども預けて自分たちだけ遊びに行くの??」という雰囲気が強いからです。

残念なことに親のリフレッシュに一番協力してあげられる保育園で働く保育士にそういう思いを持っている人が多いのが現実なのでなかなか難しいところですけど、、、。

 

「子どもに個性を!!」と言いながら、親になったら「親は親であれ!!」という日本のこの雰囲気。

親だって一人の男だし女だし、夫だし妻だし、いろんな役割持ってるんだから、バランスよくやっていけるのがいいのになって思います。

ぼくはまだ「親」になってないけど、保育をしていてすごくそう思います。

四六時中「親」ばっかりやってたら疲れちゃいますよ絶対。

だから大切なのはバランスですね。

オーストラリアは、「お金」をうまく使うことでそのバランスを可能にする環境にあると思いました。

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