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ダイナミックさが違う!!子どもが泣いた時【オーストラリアの保育園で学んだこと】

かんかん

こんにちは、現役保育士の柴田和輝です。

数年前まで公務員として日本の保育園で働いていたぼくですが、
「海外の保育を知りたい!!」「海外ってどんな保育してるんだろう??」という思いから、
安定と言われていた公務員を辞めました。

そしてワーキングホリデービザを使ってオーストラリアへ留学し、
現地で英語を勉強してオーストラリアの保育士資格を取った上で、

約5ヶ月間、オーストラリアの保育園(チャイルドケア)で働きました

 

その約5ヶ月間で現地の保育園で様々な経験をすることができたので、
その中で学んだこと、気がついたこと、日本の子育て•保育との違いなどを記事にまとめています。

この記事はこんな方におすすめ

  • 保育園・幼稚園の先生
  • 子育て中のママ・パパ
  • 海外での仕事に興味がある方

※注※ 

記事中では、ぼくがオーストラリア(シドニー)で働いていた園の名前をP園と記載しています。

 

今回のテーマは「子どもが泣いた時の違い」です。子どもの泣き方もオーストラリアと日本では全然違いました。

 

 

子どもが泣くこと

子どもはよく泣きますね。悲しいとき、悔しいとき、痛いとき、機嫌が悪いとき、びっくりしたとき、、、

 

「泣く」というのは子どもがまだ言葉で上手く表現できなかったり、感情を上手くコントロールできなかったりするからこその子どもならではの自己表現方法です。子どもの泣き声には、人間が不快に感じる周波数が含まれているそうで、泣き声を聞くと「気になって仕方がない」「放っておけない」と本能的に感じるんです。

 

もし子どもの泣き声が鳥のさえずりや川のせせらぎと同じ周波数だったら、「子ども泣いてるけど、今ちょっと手が離せないからもうちょっと後でもいいかな。あの泣き声、気持ち安らぐし。」なんてことになりかねまん。それでは子どもは生きていけないので、「泣き声」は、人間が「放っておけない」「無視できない」音になっているんですね。

 

たまに、「私、自分の子どもの泣き声を聞くとイライラしてしまうんです。母親失格なのかなぁ。」なんて悩まれる方もいますが、誰だって子どもの泣き声は「放っておけない」ようになっているので、生理的に「不快」に感じるのは正常です。

 

泣くという行為は、子どもの命をかけた生きる術だということです。だから保育士としては、全然泣かない子どもの方が怖かったりもします。

 

この「泣く」という行為、オーストラリアの保育園で働いてみて、日本とは全然違うなと思った部分がありました。むしろ、泣くことに命かけすぎじゃない??(笑)と思えるくらいだったので紹介します。

 

保育園の中心で愛を叫ぶ子どもたち

日本の保育園でもオーストラリアの保育園でも、子どもが泣く姿はよく見ます。すぐ泣く子は泣くし、我慢強い子は目に涙を溜めながらも泣かないように頑張る子もいます。泣くというのは子どもらしさの象徴でもあるわけです。

 

子どもが保育園で泣く理由

子どもが泣く理由もほとんど同じで、

  • 「お腹が空いた」「眠たい」「疲れている」「転んで痛かった」といった生理的な欲求によるもの
  • 「おもちゃを取られた」「仲間はずれにされた」「順番を抜かされた」といった対人関係のトラブル
  • 「お母さんに会いたい」「おうちに帰りたい」といった寂しさからくるもの

日本でもオーストラリアでも子どもが泣く理由はあんまり変わらないんだと思いました。

 

泣き方

ただ!

「泣き方」については、日本の子どもと比べて大きく違うところがありました。

amandacatherine / Pixabay

その1つが、

子どもが泣くときに、めちゃくちゃ大声で泣くんです。

 

「マァミィィィィィィィー!!!!!!!!!!!」

 

「ダァディィィィィィィー!!!!!!!!!!!」

って。

叫ぶんです。

もう大絶叫なんです。

 

部屋中に響き渡る声で「マァミィィィィ〜!!!!!!!」って。

 

 

日本の保育園で働いていたときには、子どもが「おかあさーん!!!!」「おとうさーん!!!!!」って絶叫しながら泣いているのをあまり見たことありませんでした。日本の子どもたちはどちらかというと、「ぅわーんッ!」とか「ぅえーんッ!」なんて音が合うイメージです。

 

P園でそんな様子を見て、子どもたちは普段からいっぱい愛を感じていて、親との信頼関係があるからこそ、困った時や嫌なことがあった時に「マミー!!!!」「ダディー!!!!」と叫ぶのかなって思いました。

 

以前の記事でも書きましたが、【ハグとキスとアイラブユー】によって親への絶対的な信頼感があるんだろうなと。

おすすめ
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先生に怒られた時も同じ叫び??

ただ、ぼくずっと気になっていたことが、
子ども自身がいけないことをして先生に怒られたときにも同じように泣き叫ぶことです。

 

「転んでヒザを擦りむいた」「お腹が痛い」「友だちにおもちゃを取られた」という理由なら泣きながら「マミー!!!」「ダディー!!!」と泣くのもうなずけます。不安なんだな、安心感を求めているんだろうなってわかるからです。

 

でも、

  • 「友だちの使ってるおもちゃを無理矢理とって先生に注意された」
  • 「みんなが順番待ちで並んでいるところに割り込んで先生に後ろに並ぶように言われた」
  • 「ふざけてハサミを持って友だちと追いかけっこをして先生に注意された」

っていう状況、

つまり、その子が周りに迷惑をかけることや危険なことをしたことが原因となっている状況

 

そういう状況でも、P園の子どもたちは先生に怒られている最中から「マミー!!!!」「ダディー!!!!」って叫び始めます。(もちろん全員ではないですが。)

 

P園で初めてこの状況を見たときに「この子たちは家では怒られたりしないのかな?」って思いました。

 

家でお母さんに怒られる時やお父さんに怒られる時はどうするんだろう、「グランパ〜!!!!グランマ〜!!!!」っておじいちゃんおばあちゃんの名前を呼ぶのかな??とか思ったり、、、。

 

特に2〜3歳の子どもたちに多く、毎回叫びながら泣くわけではないけれど、クラスの4〜5割くらいの子はそうやって泣くことがあるなって印象。そして5歳児のクラスでも、そうやって絶叫しながら泣く子がいます。

 

子どもがどういう理由で「マミー!!!!」「ダディー!!!!」と叫びながら泣くのか。親子の絆がものすごく強いのか(悪く言えば甘やかされてるということにもなるけれど)、はたまた、「マミー!!!!!」というのがただ発音しやすいだけなのか(笑)

 

日本で「おかあさーん」って言いながら泣き叫ぶ子が少ないのも文字数の問題なのかな?「おかぁ〜さーん!おかぁ〜さーん!」って言いながら泣いてたら息吐きすぎて辛いですもんね。きっと途中で「おかぁ〜さーん!スウゥゥ〜〜〜!おかぁ•••」ってなります(笑)

 

 

本場のリアクション?!

JoostKorporaal / Pixabay

そしてもう1つ、「泣き方」で日本とオーストラリアの子どもとが違ったのは、

その表現力です。

 

これはもうコメディ観てるみたいで笑えるくらいだったのですが、

たとえば、
自分が使っているおもちゃを他の子どもに取られた時、最初は状況を理解するのにキョトンとしているんですが、「あ!!ぼくの大事なおもちゃが取られたんだ!!悲しい!!」と状況を理解した瞬間、

 

保育室の床に両手をついて、床に頭ぶつけながら泣いたりするんです。

「マミィィィィー!!!!(ガンガン)」「ダディィィィー!!!!(ゴンゴン)」って。

 

純日本人のぼくからしたら、

「え? マジ?」でした。笑

 


 

他には、

園庭で遊んでいておもちゃの譲り合いで順番があとになってしまい、それが納得できなくて「わ゛ーッッ!!!!」って泣きながら突然走り出したり。それも相手から相手から離れて止まるとかじゃないです。

 

「お〜〜い、どこまで行くんだーーーい????」ってくらい走り続けるんです。

 

それで園庭の端っこのフェンスにしがみついて顔をフェンスに押し付けて、誰もいない外側に向かって大号泣するんです。

 

「この世の終わりですか??」って感じでくらいにフェンス鷲掴みにして泣き叫ぶんです(笑)

 


 

他にも、

他の子におもちゃを取られたのが悔しくて、両ヒザを床について雨乞いみたいな格好で手を伸ばしながら「神よぉ〜」みたいな感じで号泣したり、、、

 

一生懸命作っていたブロックのお城が壊れちゃった時とかも、まるでヨーロッパのサッカー選手がワールドカップでシュートを外した時のように、両手で頭を抱えて「オーマイガッ!!」ってやってる姿を見かけます。笑

 

 

これが3歳や4歳の表現力なのか!!!って感じでした

そしてちっちゃい子どもたちがそれをやってるからそれがまた可愛いのなんのって(笑)

 

一言でいうと「リアクションが大きい」んですね。日本ではなかな見られないリアクションだからすごく面白かった。「こーゆうリアクション、子どもの頃からやってるんだなぁ」って。笑

 

さいごに

「マミー!!!!」「ダディー!!!!」と泣き叫ぶこと。

表現力の豊かさ。

 

この泣き方についての2つの違い。日本とオーストラリアの違いとしてすごく面白い点だと思いました。

 

オーストラリアの子どもたちは言葉だけでなくリアクションも大きくすることで、小さい頃から自分の気持ちを表現する力を養っているんだなぁと思います。

 

ちなみに、おもちゃを貸してって頼んだのに貸してもらえなくて「Why!?(なんでっ!?)」って子どもが言ってるとき、手のひらを上向きにして肩のあたりに持っていくあの恒例のリアクションもやっていて、「あ、こんな小さい頃からやってんだこの表現」と、なんだか微笑ましく思いながらその様子を見てました(笑)

 

日本人が持っていない文化なので、とても新鮮で面白かったです。

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