そんな悩みを抱える親御様は多いと思います。
特に小学生になると「自分のことは自分でやる」ということが増えてきます。
その時期にお子様が計画性を持っているかいないかで、子どもの生活態度や親が叱る回数なども変わってくると思います。
そこで今回は、子どもの「計画性」を育てるために親ができることについて、紹介していきます。
計画性の重要さ
計画性があるかどうかは様々な場面で影響があります。たとえば、
ベネッセ教育総合研究所の「小中学生の学びに関する実態調査(2004)」の結果では、計画を立てて勉強する人は、そうでない人に比べると成績上位者が多いことがわかりました。
一方、小学4年生で約半分、中学生になっても4割の子どもは計画を立てないことも分かりました。(『子育てベスト100』)
つまり、計画性の有無は学力にも関連するということですね。
たしかにぼく自身も、中学校のテスト期間中に「とりあえず1教科ずつ進める」という計画性のない勉強方法をして他の教科まで手が回らなくて惨敗した経験があります。
また、「計画を立てる」というのは生まれ持った能力ではなく、練習すればどんどん伸ばすことができる能力だということが分かっています。
これは逆の見方をすれば、「いつかできるようになるだろう」と何もしないままではいつまでもできるようになっていかないということでもあります。
では、子どもの「計画性」を育てるためには一体どんなことをすればいいのでしょうか?
子どもの「計画性」を育てるために親ができること
今回紹介する方法は1つだけです。
それは、「親も子どもも一緒に1日の計画を立てる」です。
なぜ親も一緒に計画を立てるのか
この理由は明確で、子どもだけに計画を立てさせようとすると、「パパママがやっていないのになんで自分だけやらなきゃいけないの」というしこりが生まれるからです。
「一緒にやる」ことで子どもが取り組む際のハードルがグンと下がります。
また、まだ計画性が育っていない子どもに計画性を伝える場合、「こうするんだよ」と口で説明するよりも親が実際に見せてあげてた方が子どもの覚えも早くなるという理由もあります。
子どもがある程度自分で計画が立てられるようになるまでは親御さんも一緒にやってみましょう。(大人も、計画を立てることでいろいろなメリットが見えてくるはずです。)
計画を立てる手順と練習方法
それでは、計画を立てる練習方法を紹介します。
どんな計画を立てるのが良いの?
初期段階の練習でオススメなのは、「平日の朝か夜の、家での過ごし方の計画を立てること」です。
「朝起きてから学校に行くまで」
「学校から帰って寝るまで」
この2つの時間帯が最適です。
いつ計画を立てるのが良いの?
計画を立てる時間帯は前日の夕方〜夜がオススメです。
食事のあとやお風呂に入ったあとなどの5〜10分くらいを「計画の時間」として確保します。
計画を立てる手順
「やること」を書き出す
翌日の「やること」をメモや付箋に書き出してもらいます。
ポイント
その際に、「やりたいこと」と「やらなければいけないこと」で色分けすると良いです。
親も「やること」を書き出す
親も自分の翌日の夜に「やること」を書き出しましょう。親が取り組む姿を見ることで子どもの能力が伸びると言われています。
出来そうな数だけにする
計画性を養う段階では「計画する→実行→ちゃんとできた」という達成感が必要です。
子どもだけでは「あれもこれも」ととても実行できない量の計画を立ててしまうので、さりげなく時間配分のサポートをしていきます。
最初は1〜3個(やらなければいけないこと1個、やりたいこと2個のバランス)が良いでしょう。
振り返りの時間を作る
達成できた時はしっかり褒め、達成出来なかった所は「なぜ出来なかったのか」を一緒に考えます。
振り返りの時間は計画を立てる時間とセットにして、「振り返りをする→翌日の計画を立てる」というようにすると良い流れになります。
以上が計画を立てる手順です。
ワンポイントアドバイス
計画を立てる時には「具体的な予定を書く」ことを意識しましょう。
たとえば、「宿題をやる」「お手伝いをする」だけではいざその時になった時に「なんの宿題をやるのか」「どんなお手伝いをするのか」ということを考える手間が発生してしまいます。
「やること」を書き出す時には、
- 「さんすうのドリルをやる」
- 「本を10ページ読む」
- 「コップとお箸を準備する」
- 「脱いだパジャマをたたむ」
というように、具体的な内容を書くことで子どもも行動しやすくなります。
まとめ
というわけで今回は、子どもの「計画性」を育てるために親ができることについて紹介しました。
「計画性」は日常生活から仕事まで、一生役立つとても便利な能力です。
学力アップや時間の有効活用にも繋がるので、子どもの頃から習慣づけていけると良いですね!
参考書籍
最後まで読んでくださってありがとうございました。