今回は、家庭内ですぐできる「子どもの思考力を鍛える方法」を紹介します。
結論を先に言うと、その方法とは「質問の仕方を変える」というものです。
質問には2種類ある
質問には大きく分けると2種類あります。
「クローズド・クエスチョン」と「オープン・クエスチョン」です。
参考
クローズド・クエスチョン
クローズド・クエスチョンは、答えが1つ(イエスかノー)になる質問です。
「学校は楽しかった?」「おやつ欲しい?」という質問の答えは「うん」「いや、べつにいらない」となり、会話が続かずすぐに終わってしまうのが特徴です。
オープン・クエスチョン
オープン・クエスチョンは、答えが1つではない質問です。
「今日の学校はどうだった?」「おやつは何が欲しい?」というように聞くと子どもは自分なりに考えて答えを出すことになります。
子どもの思考力を鍛える時は、このオープニング・クエスチョンを意識的に取り入れることがオススメです。
オープン・クエスチョンに答える場合、頭の中で具体的な出来事やその時の気持ちをある程度整理してから話す必要があります。それが子どもの「考える力」を養うことに繋がります。
オープン・クエスチョンの上手な使い方
オープン・クエスチョンは主に3つのパターンがあるので、それを覚えてしまえばあとは組み合わせるだけで簡単に使えるようになります。
覚えるのは「HOW(どうやって)」「WHY(なぜ)」「IF(もし)」の3つです。
「HOW(どうやって)」
「どうだった?」「どうすればいいと思う?」などの質問をすることで、具体的な気持ちや考えを聞くことができます。
この時のポイントは、高圧的な態度で「どうしてできないの!?」「どうすればよかったの!?」と詰め寄らないようにすることです。
子どもはプレッシャーから冷静に考えることができなくなりますし、そもそも本当に分からない場合もあるので、「どうすればいいんだろうね」と子どもに寄り添う姿勢が大切です。
「WHY(なぜ)」
「なぜ〜だと思う?」と聞くこともオープニング・クエスチョンです。
子どもなりの考えを聞くことができるでしょう。
ただし、「なぜ」を使う時にやってはいけないことがあります。それは、「否定文と一緒に使うこと」です。
例えば、「なんで言われた通りにしないの?」と質問すると、子どもは「できない理由」を考えることになって自己肯定感を下げますし、言い訳を考えることにも繋がるので、その答えを聞いた親がさらに感情的になってしまうという状況になりがちです。
「なぜ」を否定文と一緒に使うのはやめましょう。
「IF(もし)」
「もし〜」は"提案"の形になることが多いので、子どもが話を受け入れやすくなります。
「もしお母さんが近くで見てたら宿題できるかな?」のように提案することで、子どもは自分なりの方法考えたり、新しい発見をすることにも繋がります。
さきほどの「IF」の所にもありましたが、「なんで〜しないの?」という言い方は子どもの自信を育てませんので、「もし◯◯なら、〜できそうかな?」という言い方に替えてみましょう!
最大のポイント
オープン・クエスチョンの3つのパターンを紹介しましたが、一番大事なことは「どんな質問をした時も、子どもから返ってきた答えは一旦は受け止める」ことです。
自分なりに考えて答えたことを、「それは間違っている」「それはダメ」と否定されてしまったら次から答える気が失せていく気がしませんか?
大人は子どもに何気なくやってしまいがちです。
ただ、受け止めると言っても、子どもの言ったこと全てに賛成するわけではありません。
「◯◯くんはそう思うんだね」「なるほどね、そう思ったんだ」という一言だけでも、子どもは「あ、自分の思いをちゃんと聞いてもらえた」と感じることができます。
気持ちを一旦受け止めたあとで、さらなるオープン・クエスチョンを使って子どもの気持ちを引き出したり、親が伝えたいことを伝えるようにすると子どもにはよく響きます。
まとめ
今回は、「家庭内ですぐできる子どもの思考力を鍛える方法」を紹介しました。
イエス、ノーでしか答えないクローズド・クエスチョンと、様々な答え方があるオープン・クエスチョンの違いを知って、子どもが自分で考えられる力を養うサポートをしてあげましょう^_^
参考書籍
最後まで読んでくださってありがとうございました。