久しぶりに「へぇ〜!!」とか「ほぉ〜!!」が続く本に出会いました。
理学博士の佐治晴夫(サジハルオ)さんの著書『女性を宇宙は最初につくった』です。
佐治さんは東京大学卒、元NASAの客員研究員の方で、宇宙創生理論や「ゆらぎ」研究の第一人者であり、鈴鹿短期大学名誉学長を務める傍ら、ピアノやパイプオルガンを自ら弾いて全国の学校で特別授業を行っている方です。
一言でいうと、佐治晴夫さんは宇宙や生命の神秘にめちゃくちゃ詳しい科学者であり芸術家です。
この世は女性が先に誕生した
素朴な疑問ですが「女性と男性はどちらが先に誕生したのか」について考えたことがあるでしょうか??
どれくらい歴史をさかのぼればいいのかすらぼくには見当もつきません(笑)
本書にはそんな疑問の答えが書いてあります。
「男性と女性と、どちらがこの世に先に誕生したのか」。
それは本のタイトルにもある通り、佐治さんは「女性の方が先に誕生した」と述べています。
ぼくが衝撃的だったのは生命の誕生について書かれていた以下の部分です。
太陽系の中で地球が生まれたのは、今から46億年前だと考えられていますが、その地球上に生命が誕生したのは、およそ今から40億年前、しかし生命が誕生してからの10億年は、すべての生物は単一の性で、あらゆるものがメスだった、ということがわかっています。
どうやら、オス、メス、つまり男性、女性という性が生まれたのは、そのずっと後のことだったようです。
これを読んだ時、「エ!?そうなの!!??じゃあオスはいつできたの??もともと必要なかった存在なの!?」と「???」がたくさん浮かびました。
その答えについても、著書には書いてあります。
どのような背景でオス、男性が誕生したと考えられるのか。読み進めていくうちに、ものすごく納得できました。
ただ、これは「女性が先に誕生したから女性の方が偉い」といった男女差別を助長するようなことを述べているわけではありません。
本文にも、
この題名だけを見ると、いかにも、女性礼賛の本であるかのような印象をお持ちになった方もいらっしゃるかもしれませんが、内容は、あくまでも、男性と女性、両性あっての人間という中立の立場から、両者は、多大に補い合う存在であることを、いろいろな場面からお話ししてきたつもりです。
とあります。
つまり、男女は平等でそれぞれの役割があってお互いに助け合う存在であると言っています。
話題が壮大
この本を読んでいて感じたのは、基本的に「話題が壮大」だということです。笑
遺伝子。宇宙。天体。時空。音。光。
などなど。
理科、科学の内容が盛りだくさんなのですが不思議と読みにくさがないんですよね。
「女性のための宇宙講座」が本書の誕生のきっかけになっているそうなので、女性でも読みやすい宇宙の本だと思います。
読んでいて、NASAの客員研究員を務めるような人はこういうことをいつも考えているのかっていう不思議な感覚にはなりますが。笑
ぼくがこの本を読んで気になった部分を箇条書きで出すと、
- 『月がなければこの世に音楽は生まれなかった』
- 『人間は"ちくわ"と同じ』
- 『人間はチンパンジー社会へ向かっている?』
- 『人間は、地球上に存在する4500種あまりの哺乳類のうち、唯一、「教育されなければならない」種である』
人間はチクワ、人間はチンパンジー社会へ向かっていると言われると、バカにされたような感じがして「ムッ」としてしまいそうになりますが、本を読めば「その通りだな」と思える根拠が書いてあり、納得できることばかりです。
本を読み終えた今なら「ぼくは"ちくわ"と同じです!!」と言えるし、「あなたも"ちくわ"と同じですよ」と言えます。
男女の違い
こんな内容もあったので興味深かったので引用しておきたいと思います。
最近の脳科学の研究によれば、恋する男女の脳を調べてみると、その活性化している部位が違うのだそうです。
男性は、視覚を司る分野であり、女性は記憶に関わる分野です。
それは、男性は、女性の体型などから子育てに適しているかを見極めるための視覚を、女性は、子育ての支援をしてくれそうな男性であるかどうか、いずれも、過去の記憶をたどりながら見極める、という必要性からの結果なのだそうです。
こういうことも、知っておくと、ほら、どこかで、役に立ちそうじゃないですか??
旦那さんが街ですれ違う若い女性に目がいってしまうのも、奥さんが夫婦げんかのたびに過去の出来事を引き出したりするのも、それぞれの進化の過程で身についた必要な能力ってことですもんね。
気になった読んでみよう!!
というわけで今回は、佐治晴夫さんの『女性を宇宙は最初につくった』を紹介しました。
気になったらぜひ読んでみてくださいね!
佐治晴夫さんの他の本もおすすめです♪♪