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【貯金の真実】子どもに身につけて欲しい「貯金する力」

かんかん

今回はお金の話です。

日本では「お金の話は”いやしいこと”」としてタブー視されることが多いですよね。

でも、多くの人はお金に困っていたり、お金で悩んでいたり、お金が原因でトラブルになったりとお金に振り回されています。

それくらい大事なお金のことなのに、義務教育をはじめ、高校でも塾でも、お金のことを教えてくれる先生はほとんどいません。

それどころか教える立場であるはずの教師が「お金の話は大きな声でするものじゃない」と、お金をタブー視する習慣を子どもたち植えつけているようにも思います。

そんなお金の事情ですが、何を隠そうぼくもお金に振り回されている1人です。

ぼくの悩みは「貯金ができない」

20代中盤まで全然お金を貯めることができませんでした。

そんな自分が嫌で、お金に関する本を読んだり、お金を上手く使えている人に話を聞きに行った結果、今では少しずつ貯金ができるようになってきました。

お金について学んでいくうちに今まで知らなかったことを知ることができたので、今回はその一部をまとめたいと思います。

貯金はどうして大事なの??

geralt / Pixabay

最初に1番大事な部分の話をします。

どうして「貯金」が大事なのでしょうか??

これを真剣に考えたことはありますか??

「お金が大事」なのは分かります。生活するために現代の必須アイテムとなっているのがお金ですから。

でもぼくたちはいつからか、「お金を大事にすること」=「貯金をすること」になっていませんか??

きっとあなたは親から「お金は貯めておきなさい」と言われ、
学校の先生から「貯金は大事だぞ」と言われてきたと思います。

果たしてそれは本当に正解でしょうか??

ぼくはまずそこを疑いました。

貯金があることのメリットは、やりたいことが見つかった時に初期投資としてすぐに使えることや誰かが困っている時に救いの手を差し伸べてあげられることです。

しかし、使うことよりも貯めることが目的になってしまっている人もいますよね。

ぼくは周りの貯金を頑張る人たちを見ていて、どこか世の中に不満や文句を抱えているような印象を持つことが多かったのです。

そして調べていくうちにあることを学びました。

貯金とは我慢すること

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貯金というのは「お金を使わないでいること」ですよね。つまり、「我慢すること」です。

貯金がたくさんある人というのは、使っても良かったお金を使わなかった人です。

欲しい物を買わない
食べたいものを食べない
行きたい場所に行かない
会いたい人に会わない

そうやって、お金のかかる場面で自分の欲にフタをして「我慢」を選んだ人。

だから「貯金額=我慢した量」となります。

貯金ができる人というのは、忍耐強い人だと言うこともできますね。

でももちろんデメリットもあって、人間にとって「我慢する」というのはストレスなんですよね。

トイレや食事を考えてみてください。
「トイレに行きたくて目の前にあるに行けない」
「お腹が空いていて目の前に食べ物があるのに食べられない」ってストレスですよね。

貯金も同じで、通帳には使えるお金が入っているのに使わないってストレスなんです。そしてそのストレスに関連して生まれるのが、我慢だったり節約という考え方です。

必要な我慢もある

garnett / Pixabay

貯金は我慢することだと言いました。

じゃあ我慢することが良くないことなのかと言われればそうじゃないんですよね。あなたが何かやりたい時にお金が無ければできませんから。

あなたがよほどの富豪の家の生まれか、収入がめちゃくちゃ良い仕事をしていない限り、何かをするためにはまとまったお金がないといけません。

つまりお金を持っていることは大事。でも貯金をするならそこに目的があった方がいい。

たとえば、

「挑戦したいことがある」
「行ってみたい場所がある」
「会ってみたい人がいる」

そのために◯万円かかるとしたら、期間を決めて貯めなければいけません。

お金を手に入れるには、お金を借りる、誰かにもらう、自分が持っているものを売って必要なお金を作るなど、いろんな方法がありますが、必要なお金を貯金で貯めること選ぶなら「期限」と「金額」をしっかり持っていた方がいいはずなんです。

そうやって目標を持っていれば、その時に生じる我慢というのは、自分にとっての投資になります。「この我慢は将来◯◯を手に入れるために必要なんだ」と思えるからです。

しかし、特にやりたいことがないのに毎月増えていく通帳残高の数字を見てニヤニヤすることが習慣になっている人は、自分が我慢してきた時間を眺めて自己満足していることになります。

通帳を眺めている一瞬は嬉しいかもしれませんが、その他の時間は「我慢」に支配されたストレスフルな時間になってしまうので、心が疲れやすくなるんですよね。

ぼくも20代前半に貯金がうまく出来なかったのもこれが原因でした。

目的が無く貯金するというのは、終わりの見えないマラソンをしているようなものです。終わりが見えないとペース配分もモチベーション管理も難しくなります。

ただ趣味は人それぞれです。

貯金が趣味というのもとても良いと思います。

必要になった時にドカンと使えたりしますからね!

だから無目的に貯金をしている大人が悪いとは思いません。

ただ、子どもたちにはお金に関して、貯金だけでなく他の選択肢も知って自分で選んで欲しいと思っています。

つまり、ぼくが良くないと思うのは無目的に貯金することを子どもに薦める大人です。

「いざという時」の「いざ」はいつ??

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次に、貯金をする時に理由に挙げられやすい「いざという時」について考えてみたいと思います。

子どもが「どうして貯金が大事なの??」と質問した時に、「いざという時に必要だからだよ」と答える大人は多いと思います。ぼくも以前はそう思っていました。もしかしたらあなたもそう思って日々貯金を頑張っているかもしれません。

しかし、ここで一度考えてみてください。

あなたの「いざ」っていつですか!?

現代の人生にはさまざまな「いざ」があります。

  • 結婚した時
  • 子どもができた時
  • リストラされた時
  • 転職した時
  • 病気になった時
  • 家や車を買う時
  • 老後

なぜぼくたちが「貯金しなければ」という強迫観念に襲われるかといえば、ある思想が心の底に根付いているからです。

その思想とは、「いざという時、貯金がないと危ない」です。

「その通りじゃないか!」

そう思いますか??

でも歴史を紐解いてみると、この思想が一人歩きしていることがわかります。

ホリエモンこと堀江貴文さんの著書『すべての教育は「洗脳」である 21世紀の脱・学校論 (光文社新書)』にはこんなことが書いてあるのをご存知ですか??

TV番組やビジネスパーソン向けの雑誌などは、盛んに「老後のために◯千万円貯めておけ」「毎月これだけ貯蓄に回せ」といったスローガンを叫ぶ。中には、「貯蓄がないと、これだけ悲惨な末路が待っている」と人を脅すような内容のものも多い。

こうした脅しを間に受けた人たちが、若いうちからせっせと貯蓄に励み、通帳に並ぶ数字を見て安心するのである。

しかし、ここに単純なカラクリがある。

預貯金の実態は、(銀行への)「貸し付け」だ。預貯金がないと困るのは、実はぼくたちではなく金融機関の方なのである。(※補足 銀行は国民が預けたお金を運用して利益を出しているから)

つまり金融機関は、人々の老後を本当に気づかって貯金させようとしているのではない。「お金を貸してくれ!」と必死に主張しているだけなのだ。

ぼくはこれを読んだ時、信頼している相手に裏切られるというのはショックだけど、たしかに銀行もビジネスだから利益を出すためにキャンペーンを打つのは当たり前だなと思いました。

先述のホリエモンさんの著書にはこんなことも書いてあります。

実は、「たくさん貯金をするのはいいことが」という価値観は、日本にもともとあったものではない。「宵越しの銭は持たない」といった金銭に執着しない生き方が粋とされた時代もあった。

貯金は近代に入ってから、国家によって意図的に作られたブームなのである。

そして、話は日本が戦争していた頃までさかのぼります。

(貯金ブームの)きっかけは、ここでも戦争である。

日本で郵便貯金制度が始まったのは明治時代だが、それが普及したのは昭和10年代。日中戦争から太平洋戦争に突入しようとしていた時代のことである。

当たり前だが、戦争には莫大なお金がかかる。戦費調達に困った政府は、銀行や郵便局に預けられた、国民の預貯金を使うことを決めた。

国家はこの時国民に、「一円でも多く戦費を差し出させるため」のプロパガンダ(思想)を打ったのだ。

〜中略〜

当時の貯蓄を促すポスターには、「国防貯蓄・生活安定」「勝つために国民貯蓄」「一億一心」「家は焼けても貯金は焼けぬ」といったスローガンが躍る。

「貯金は、あななたちの特になる」という考え方を、国民に刷り込み続けたのだ。

というわけで、その時代からの影響で現代、みなさんも体験しているように、「貯金は大事である」「貯金することは美徳である」という常識が根付いたようです。

ぼくたちは「戦争」という「いざ」の根本理由になっていた恐怖を70年も前にとっくに排除したにも関わらず、「いざという時のために貯金をしておけば安心だ」という常識だけが現代に無目的に残っています。

ぼくたちはこういう歴史的なことも考えながら、貯金をすることについて改めて考える必要があるのではないでしょうか。

今のあなたにはいくら必要ですか?

nattanan23 / Pixabay

さて、というわけで今回は貯金についての記事を書きました。

貯金にも良い貯金と悪い貯金があることが分かっていただけたかと思います。

ポイント

  • 良い貯金とは目的を持って、「期限」と「金額」を定めたもの。
  • 悪い貯金とは目的がなく、「我慢」と「節約」によってストレスだけを感じるもの。

最初にも書きましたが、お金は大事です。でもイコール「貯金が大事」というのは違うと思います。

それでももし貯金をするなら、「◯◯したいから□万円貯める」「◯◯のための□万円」としっかり用途を決めて残しておくことが大事だと思います。

今のあなたはいくら必要ですか??それは何のために??

これを常に考えながら生活することで、貯金がたんなる「我慢」ではなく、自分やわが子への「投資」へと変わるでしょう♪♪

「投資」であれはいつかリターンがあります。子どもへの投資は、大きなリターンを生むことは間違いありません。

現代は、戦争という脅威がなくなり、20代30代でローンを組んでも10年後に勤めている会社が存在しているかどうか分からない時代です。

結論を言えば貯金も大事だけどそれ以外も大事で、結局はバランスを上手く取れていることが1番大事なんじゃないか、今のぼくの考えです。

今を生きる子どもたちには、時代にあったお金の知識を持って成長していって欲しいと思います。

最後まで読んでくださってありがとうございました。

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