0〜2歳 3〜6歳

【すぐ試せる!】子どもが身の回りのことを自分でするようになる方法

かんかん

子どもが成長していけば(着替えや食器の片付けなど)身の回りのことが自分でできるようになっていくはず、、、

と思っていたのに実際は、

朝家を出る時間が近づいても着替えもせずにゴロゴロしていたり、食後も「自分で片付けなさい!」と何度も言って、やっと動く、、、そんな現状にお悩みではありませんか?

そんな悩みを解決するために今回は、子どもが自分のことを自分でするようになるための、「親がしてあげられる上手な関わり方」を紹介します。

この記事の執筆・監修者


かんかん
(インスタ@kankan_kosodate


幼児教育者で一児の父です。仕事経験を活かした幼児教育と英語教育の情報を発信しています。

 

<経歴>
・保育士&ベビーシッター 10年
・子ども英語教育業界 2年
・オーストラリアで保育士
・海外留学
・夫婦で世界一周

 

ポイントとなるのは、「ヘルプ」なのか「サポート」なのか、の違いです。この2つ、似ているようで実は大きく意味が異なります。

「子どもをヘルプしているのか」「子どもをサポートしているのか」使い分けをすることで、子どもの日常生活に大きな影響があるとしたら、、、、しっかり区別して使い分けられるようになった方がいいですよね。

「ヘルプ」と「サポート」の違い

geralt / Pixabay

ではまず、突然ですが質問です。

「ヘルプ」と「サポート」という言葉を聞いて、どんな違いを思い浮かべますか?

一般的には、どちらも「助ける」という意味で使われていると思いますが「助ける」にもいろいろあります。

例えば職場で使う場面をイメージしてみてください。

  1. 「◯◯さんのヘルプに入る」
  2. 「◯◯さんのサポートに入る」

どう違いますか?

これだと、

  1. 「ヘルプ」は(その人がいないから)代わる
  2. 「サポート」は(一人じゃ大変そうだから)手伝う

という感じですよね。

語源を考えてみると、英語の「help」と「support」にはたくさんの意味があり、もちろん意味が重なる部分もありますが、大枠の解釈としては、

  • 肉体的な援助をすることが「help」
  • 精神的な援助をすることが「support」

として区別されています。

事故に遭った人を助ける時は「help」を使い、
何かに悩んでいる人に寄り添う時は「support」を使うといった感じです。

日本的な解釈

ただし、日本で一般的に使われている意味は、

  • 「ヘルプ」は直接的な救助
  • 「サポート」は間接的な援助

という意味合いが強いのではないでしょうか。

救急隊員が誰かを助ける時はサポートと言わずヘルプといいますし、上司が部下にプロジェクトを任せる時は「ちゃんとサポートするから」と言うのがその証拠だったりします。

きっと外国から言葉が日本に入ってきて使われているうちに、少しずつ用途が変わって今の状態に落ち着いたのだと思います。

というわけで、今回の記事では、この日本的な解釈を前提に話を進めます。

子育てにおける「ヘルプ」と「サポート」

RitaE / Pixabay

この「ヘルプ」と「サポート」を子育てにあてはめると、子どもと関わる時に大切にしたいことが見えてきます。

例えば保育園では、保護と教育が一体となって行われますが、保育園における「教育」の目標は「子どもの自立」です。

その観点から見れば、子どもと関わるときに「ヘルプ」ばかりしていては子どもは自立を目指すことが難しくなってしまうことがわかります。

【例えば】

玄関に自分で靴を履こうとしている3歳の子どもがいます。でもなかなかうまく履けません。マジックテープを外していないので足がスムーズに入らないようです。

それを見かねてあなたが「しょうがないねぇ、ほら時間ないんだから」といってマジックテープをはずる所から足を入れる所まで、手取り足取りすべてやってあげたとします。

この関わりは子どもからすると「ヘルプされた」でしょうか「サポートされた」でしょうか??

これは「ヘルプ」ですよね。なぜなら、子ども自身は自分の力で何もやっていません。その結果、子どもがこの時に感じる感情は、「(自分じゃない誰かに)履かせてもらった」という思いです。

では、靴を履けずに困っている子どもを見て、「マジックテープの所が引っかかってるんじゃない?」と声をかけたり、マジックテープの所を"少しだけ"外してあげるのはどうでしょうか?

もしそれで子どもが、自分の力で靴を履けたとしたら、それは「サポート」になりますね。

途中で大人に手伝ってもらいましたが、最後は子どもが自ら靴を履くことができました。するとその結果、子どもが感じる感情は、「自分で履けた」という思いです。。

この例のように、子どもに何かをしてあげる時は、「これはヘルプになるかな?サポートになるかな?」ということを意識することが大事だと思います。

「ヘルプなのか」「サポートなのか」を具体的に判断するための方法は、次の段落で紹介しています。

子育てにおける「ヘルプ」と「サポート」の判断基準

severyanka / Pixabay

さて、ここまで読んで、子どもが自分のことを自分でするようになるためには、親や先生が「ヘルプ」よりも「サポート」してあげることが大切だと、お分かり頂けたかと思います。

でも今のままでは、何が「サポート」で何が「ヘルプ」になるのか、はっきり分かりません。そこで最後に、子育てにおける「ヘルプ」と「サポート」の判断基準を紹介したいと思います。

「ヘルプ」と「サポート」の判断基準となるのは、「あなたがそれをやった(してあげた)後に、子どもがどう感じるか」です。

最近の育児書でも目にする機会が増えたかと思いますが、子どもの「自己肯定感」や「自尊心」を育むことがとても大切であり、そのためには子どもが「(自分で)できた!」と感じる機会を増やす必要があります。

  • 服を着る時
  • ご飯を食べる時
  • 積み木やパズルで遊ぶ時
  • 階段を上る時

それぞれの場面で、子どもが、「ママにやってもらった」ではなく、「自分でできた」と思えるような関わり方をしてあげること。それが子どもをサポートすることになります。

子ども同士がケンカしている時もそうです。大人が間に入って仲裁して解決してあげることは手っ取り早いですが、それは「ヘルプ」であり、子どもは「ママが解決してくれた(ママがやってくれるから自分でやらなくても困らない)」と学習します。

しかし本来は、子どもたちが子ども同士のケンカから学ぶべきことは「自分たちで問題を解決する力・お互いの妥協点を見つける力」のはずです。

時間と手間はかかっても、子ども同士で解決策を見つけられるような「サポート方法」を考えるようにしてみると、子育ての新しい視点も見えてくると思います。

子どもへの「サポート」はたとえ小さなことでも大丈夫です

実際やってみると分かるのですが、子どもへのサポートというのは、大人からすると「たいしたことないこと」「ほんの小さなこと」に見えることが多いです。(マジックテープを少しだけはがしてあげる、のような)

しかし、それは大人の価値観であり、子どもからすると、それができなくて(分からなくて)困っているわけです。

さきほどの靴を履けない3歳児の例えで言えば、大人が靴を履かせてあげて、最後に靴のマジックテープをペタっとはめるところだけを子どもにやらせてあげたら、その子は「自分で靴が履けた!」と感じる可能性が高いです。

そうやって、少しずつ「(自分で)できた!」と感じる経験を増やしていけるように、周りの大人が「サポート」してあげることが、子どもにとって良いのではないかと思います。

ぜひ今日から、子どもが自分のことを自分でするようになるために、「ヘルプ」ではなく「サポート」を、してみてください。

最後まで読んでくださってありがとうございました。

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