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保育士のアジア旅2016Day8@インドネシア【現地の幼稚園で先生をするの巻】

かんかん

この記事は、
保育士のぼく(@kazukirin1989)が26歳の時に、合計60日間(2016年2月〜4月)でアジアの国を中心に10ヶ国1人で旅した記録です。

せっかくなので旅行記っぽく書いていきます。

 

願ったり叶ったり

今はインドネシアのジャワ島の中部、ジョグジャカルタにいる。

昨日は世界最大級の仏教遺跡「ボロブドゥール」に行ってきた。

前回の記事
保育士のアジア旅2016Day7@インドネシア【いざ、ボロブドゥールへ!!】

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今日は滞在2日目である。

 

突然の告白になるが、ぼくには新しい土地や宿に着いたとき、必ずやってしまう癖がある

それは「宿の周辺を歩く」という癖だ。

 

「このあたりはどんな雰囲気なんだろう」という好奇心と、万が一迷子になっても周辺の地理を頭に入れておけば最悪なんとかなるからである。

 

新しい土地についた時、宿に着くとまず荷物を降ろし、予定が無ければ貴重品をロッカーにしまったあと散歩に出かける。

散歩に出かけることが「予定」みたいなものなのかもしれない。

日本にいた時も、オーストラリアにいた時も、ちょっと時間があるとすぐ散歩しに外へ出かけてしまう。これは軽い放浪癖だ。

そんな放浪癖をこじらせて、今は60日間のアジア1人旅をしているわけなのだが、旅先で得られる出会いや経験を思うと、ぼくの放浪癖も捨てたもんじゃない。

いつか履歴書の趣味の欄に「散歩」と書く日が来ると思っているくらいだ。

 

旅行で行った場所は、いつもとは違って五感で感じるもの全てが新鮮で、特に海外だと適度に緊張感もあり、新しいものを見るのは刺激があるのでそういう散歩もまた良いものである。

 

で、今回も例によってジョグジャカルタに着いて宿の周りを散歩したわけで。

 

そしたら、見つけました。入り口を。

 

宿からは死角になって見えなかったのだが、散歩に出かけて3秒、5メートル移動したら見えた。

 

看板の文字は何て書いてあるか読めなかったが、保育士の勘??が働き、「コレ絶対子ども関係の施設でしょ」って勝手に決めつけた。

 

で、散歩を中断して(まだ出かけて1分も経ってない)すぐ宿のオーナーの娘、ルトフィに聞いてみた。

ぼく「ねぇルトフィ!!」
ルト「あれ、もう戻ってきたの!?」
ぼく「隣にあるあれ、保育園かな?」
ルト「そうだよ」
ぼく「お願いしたら見学とかできるかな?」
ルト「う〜ん??どうだろ??でも大丈夫だと思うよ。」
ぼく「でも保育園の先生、英語伝わるかな??」
ルト「分からないと思う。なんなら私がついて行って聞いてあげるよ」

という会話を英語で繰り広げ、ルトフィがついてきてくれることに!!

 

ルトフィ優しい〜。

 

ありがたい。

 

ぼくが今回この宿を選んだのは偶然なのだが(まあ単純に安かったからなんだけど)、その隣には保育園があって、しかも昨日知り合ったばかりの現地の人(ルトフィ)が協力してくれて、最終的には子どもと折り紙する経験もさせてもらえて、、、。

普段から子ども関係のことにはアンテナ立ててるつもりでいるから、これは「願ったり叶ったり」というやつだ。

 

今回の旅が始まる前に伊勢神宮で天照皇大御神(アマテラスオオミカミ)にお祈りしてきただけあるな。帰ったら御礼参りに行く。

 

 

園長先生に弾丸交渉!!

 

すぐにルトフィと一緒に幼稚園(保育園かと思ったけど幼稚園だった)に行き、建物に入っていくと赤い制服に身を包んだ子どもたちがイスに座ってなにやら先生の話を聞いていた。

子どもたちがいる部屋の横に扉のない部屋があり、そこに園長先生らしき人が。

 

ルトフィがその人にインドネシア語で話しかけ、ぼくのことを説明してくれてる様子。後で聞いたらやっぱりその人が園長先生だった。

園長先生は英語が話せなかったのでルトフィに通訳をしてもらい、見学のお願いをしてみた。

 

返事は快くOK!!やったね!!

園長先生も、「はるばるジャパンからようこそ」って歓迎してくれた。

 

ただ、1つだけ条件がと言われ、

 

「見学するのは良いんだけど、長ズボンを履いてきてくれる??」って

 

あ、いや、ズボンを履いてなかったわけではない。その時のぼくとルトフィの格好は、半ズボンにTシャツに裸足という立派な東南アジアスタイルだった。

しかし、園長先生が言うに「幼稚園はきちんとした場所だから半ズボンはダメ」だって。たしかに改めてよく見れば、子どもも先生もちゃんと制服を着ていて、しっかりした場所の様子。

 

「東南アジアの保育園ではボロボロの服を着た子どもたちが裸足で泥だらけになりながら走り周っている」なんていう失礼な先入観を持っていたことを反省しながら急いで宿に戻り、長ズボンに着替えて出直した。(ルトフィも通訳のためにわざわざ着替えてくれて本当に感謝。)

 

長ズボンに着替えて幼稚園に戻ると、最初に3-4歳児のクラスに案内してくれた。

しかもそこにはすでにぼくとルトフィの分のイスが!!

突然の外国人訪問者になんて優しいんだ、、、

 

3-4歳児クラスの子どもたちはみんなイスに座ってちゃんと先生の話を聞いている。

 

オーストラリアの保育園で働いていた時は食事の時にしかこの光景がなかったので、3-4歳児が主活動の時間にちゃんと座って活動に取り組んでいる姿を見て、やっぱりこうやって落ち着いて集中する時間も必要だよなぁ」って改めて思ったものである。

(ちなみに写真の許可は取ってあるので数枚だが今回の記事には掲載する。オーストラリアではその辺りが日本のように厳しくて載せられない写真が多かった。)

 

インドネシアの公立幼稚園情報!!

この幼稚園には3歳から7歳までの子が通っているそうで、
3-4歳児クラスの他に、
4-5歳児クラス、
5-7歳児クラスがあると聞いた。

インドネシアは小学校が8歳から始まるから7歳までは保育園なり幼稚園にいなきゃいけないそうだ。

国が変われば教育の制度も違うな。

 

これが4-5歳児クラスの子どもたち

 

「ハロー」と言ったら手を上げてくれた

 

でこっちが5-7歳クラスの子どもたち

 

このクラスは凧の塗り絵をしていた

幼稚園とは言いつつも、このクラスは小学校に近い感じだった。

 

そしてどのクラスの子たちも、聞き慣れない言葉を話す身長190cmのノッポに興味深々で嬉しかった(笑)ただぼくはインドネシア語わからないから、子どもが話しかけてくれても全くわからなかった。

 

ぼくが訪れた日は「空気」をテーマにして活動をしていたようで、それぞれのクラスでバルーンを作ったり、好きな色に塗ったりしていました。大きいクラスの子どもたちは凧を作っていた。

 

 

Shall we おりがみ??

5-7歳児のクラスを見学させてもらっている時、担任の先生が「あなた日本の先生なのよね??子どもたちと一緒になんかやる??」と声をかけてくれた。

言語の壁という大海原を越えてのグローバルなムチャ振りである。

 

しかし、そこは日頃から「見通しと行動の先読み」が命の保育士である。

こんなこともあろうかと、今回の旅には折り紙を旅のお供に持ってきたのだ。(しかもさっきズボンを着替えに戻った時に持ってきていた)

一応商売道具??なので。笑

 

 


というわけで、インドネシアの幼稚園で子どもたちと一緒に折り紙をする時間を持つことができた。

何を作ろうか迷ったが、
せっかくなら作った後で遊べるやつがいいなと思い、
たまたま今日の主活動が「空気」をテーマにしてたから、
紙飛行機を作ることに。

 

子どもたちの前に立ってぼくは英語で進めていくのだが、子どもたちは全く英語がわからないので、英語を少し話せた担任の先生が同時通訳してくれた。

 

それでも、ぼくが手本で折るのを見ただけでだいたいの子どもが理解して折り進めていけるのでとても驚いた。おそらく折り紙をした経験があるか、普段から指先を使う遊びや活動をしているのだろう。

日本では5歳6歳の子どもが折り紙を折ることができるのは当たり前だがそれは小さい頃から経験しているからで、ぼくが働いていたオーストラリアの保育園では5歳児でも三角が折れなかったりした。

経験の差はものすごく大きい(ちなみに、オーストラリアの保育園では「自分ができないことをできる大人=グレート」のロジックからぼくは「オリガミマスター」と呼ばれ子どもたちの人気者になることができたのはいい思い出だ)。

 

さて、全員がとても器用に折り紙を進めることができて、無事に全員が作り終えて遊ぶ前にみんなで記念撮影。

パシャ

 

 

それから体育館??ホール??みたいな場所に移動して、飛ばし方を教えてあげると、子どもたちは思い思いに自分の作った紙飛行機で遊んでいた。

 

 

貴重な経験ができた

いや〜、今日はものすごくいい経験ができた。

頼んでみるもんだ(笑)

 

宿の近くに幼稚園があったことにも、
ルトフィが事情を説明してくれたことにも、
園長先生がOKしてくれたのにも、
折り紙の時間を作ってくれた担任の先生にも、

すべてありがたい。感謝です。

インドネシアでは「ありがとう」は「トリマカシ」という。語尾が伸びて「トリマカシ〜」という言い方になるのだが、別れ際に子どもたちに「トリマカシ〜」と言うと、みんな満面の笑みで「トリマカシ〜」と返してくれた。

 

 

言葉が通じないっていうのは不便ではあるけれど、だからといって「やりたいことができない」にはならないってことが今回のことでよくわかった。

 

今回関わってくれた人たちにこの場を借りてお礼を!!

ありがとうございます!!

 

おまけ

5-7歳児クラスに行って、先生がぼくを紹介してくれた時の話。

先生がインドネシア語で「この人は日本から来たんだよ」って子どもたちに伝えると、「日本てどこ??」と言わんばかりにぽかーんとする子どもたち。

すると先生、

「あ、ドラえもんて日本のアニメだよね??」って尋ねられたから「そうですよ」ってぼくが答えると、

 

「みんな、この人はドラえもんの国から来た人ですよ」ってニュアンスで子どもに伝えたらしく、それを聞いて子どもたちもウォースゲェー!!って一気に盛り上がりました。

 

しかし先生、たぶんちょっとそれ子どもには語弊があるぞ。笑

 

あとで聞いたところによると、インドネシアでは日本のアニメやドラマがインドネシア語の字幕がついてたくさん放送されているそう。(確かに昨日の夜、宿のテレビでは「名探偵コナン」がインドネシア語の字幕付きで放送されていた。)

 

そんななか、ぼくがドラえもんの国から来た、と聞いて盛り上がってる子どもたちを見たぼくは「ハハーン、このパターンね」と思い、うなずきながら「ドラえもん??」と再度疑問系で言うと子どもたちはまたオォー!!って。

ドラえもんて言うだけで盛り上がってくれて嬉しい限り(笑)

ドラえもんの国際競争力の高さを思い知るとともに、「このまま行けばインドネシアの子どもの心も掴めそうだな」と味をしめたぼくはこの流れを自分のモノにしようと、

ぼく「(よっしゃ、じゃあ次はこれしかないだろう、、、)」

 

ぼくピカチュウ!?(結構なドヤ顔で)

 

そう子どもたちに聞こえるように大きめの声で言った瞬間、

 

直前まで笑っていた子どもたちが一瞬で大仏のような真顔に。
しーん、て。

 

 

 

 

違った!!ピカチュウは違ったのだ!!(笑)

 

俗にいう「スベった」というやつである。無邪気な子どもたちがいるはずの教室内は、礼拝堂かと間違うほどの静寂が続いた。

 

ま、こんなこともあるよね(笑)

旅の恥はかき捨てさ。全然めげないよ。笑

 

 

 

 


ちなみに、インドネシアの幼稚園は開園時間が7:30〜10:00の午前中だけらしく、お昼ご飯は幼稚園で食べずに家に帰って食べるそう。

折り紙で遊んでいたらすぐ降園時間になってしまったので、子どもたちの時間に合わせてぼくとルトフィも園を後にした。

 

そして午後からは、予定通りジョグジャカルタにあるプランバナンという世界遺産を観に行った。

 

この先の旅行中でも、子どもと関われそうな機会や保育施設を見つけたら、飛び込みでお願いだけはしてみようと思った貴重な経験だった。

 

 

続きはこちら

保育士のアジア旅2016Day8-2@インドネシア【プランバナン遺跡群とぽっちゃり様】

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