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【子どもの行動を上手に理解する方法】最大の原因はあなたの「思い込み」??

かんかん

子育てをしていると、子どもの「言うこと」や「やること」が理解できないことってありませんか??

先日、街でたまたま「こーゆう子どもの言動にママたちは悩むんだろうなぁ」という出来事に遭遇したので、それを例にしながら「子どもの言動を上手に理解する方法」を紹介しようと思います。

とあるできごと

先日、名古屋駅の近くを歩いていてこんなことがありました。

ぼくが人通りの多い道を歩いていると、向かいから1人の警察官が歩いてきました。

ぼくはべつに悪いことしているわけでもないのでただ歩いていました。

ぼくの前には30代後半と思われるお母さんと小学校4年生くらいの男の子が歩いていました。

警察官がすぐ近くまで来た時、その男の子はじーっと警察官のことを見ていました。

あまりにもずっと見ていたので、「なんでそんなに見るんだろう」と気になりました。

すると、その男の子は警察官が通り過ぎたあと突然、周りの人にもすれ違った警察官にも普通に聞こえるようなの声の大きさで「けいさつかんはなれてけー」と言いました。

その瞬間、警察官の肩が一瞬ビクッとなったのが分かり、ぼくはちょうど親子を追い抜こうとしていた所だったので、子どもと一緒にいたお母さんの顔色が一瞬で変わったのが横顔ながらに見えました。

さらにそこは人通りの多い歩道、そこそこ大きな声で言ったもんだから、周りを歩く人たちは通りすがりに子どものことを見ています。

お母さんはその時、「そんなこと言わないの!!そういうこと言っていると困った時に助けてもらえないよ!!」と子どもの「けいさつかん離れてけー」以上の声の大きさで子どもに言いました。

さて、この状況で、あなたがお母さんの立場だったら、子どもになんと声をかけますか??

お母さんの気持ち

察するに、あの時のお母さんの気持ちとしては、警察官は(子どもを含めた)市民を守るために働いてくれていることを伝えたかったのだと思います。

もしくは、周りの人から「"この親はどういう教育してるんだ"って思われるかもしれない」という焦りもあったのかもしれません。

ぼくはそのあと別の方向へ曲がってしまったので、その後の子どもとお母さんの様子はわかりませんが、お母さんに怒られた瞬間に子どもがシュンとした顔になったのはハッキリとわかりました。

一般的な子育て心理

一般的には、電車の中で騒がしくしている子どもや公園で他の子どものおもちゃを横取りする子どもに対して、親は「正しいルール•マナーを教えたい思い」「ちゃんと教育していると思われたい」という思いが入り交じり、子どもに接することが多いんじゃないでしょうか。

保育園でも、自分のクラスの子どもがやんちゃなことをしていたり、集団生活のマナーができていないと、他のクラスの先生に「あのクラスの◯◯先生はどんな保育をしているの」と思われたらイヤだなというプレッシャーを感じることがあるのも事実だと思います。

子どもは一人ひとり個性があって皆違う存在なのだから、いろいろ違って当たり前なんですが、親や先生は無意識のうちに「周りの視線」を意識してしまうことが多いと思います。

子どもの"本音"は何だったでしょう??

今回、あの場面で「けいさつかんはなれてけー」と言った子どもとそのお母さんの様子を見ていて、ぼくがお母さんの立場だったら子どもに対して何と声をかけるか考えてみました。

その答えはこうでした。

ぼくだったらまず、子どもに「なんでそう思ったの??」って最初に聞いただろうなと思います。

そう聞けば、子どもなりの答えが返ってくるからです。

少なくとも、頭ごなしに「そんなこと言わないのっ!!」と口にすることは無かったと思います。

 

もちろんそれには理由があります。

例えば、「けいさつかんはなれてけー」と言った子どもの心理として、

(ちょっと極端ですけど)以前にテレビで"警察24時"みたいな番組を観て警察官が犯人を地面にねじ伏せている様子が怖いと思ったからかもしれません。

または、以前にお母さんがスピード違反して警察の人に止められた後、「もっと罪の重い人たちを捕まえなさいよねと言ってお母さんが不機嫌になったから。ママの機嫌が悪くなるのは嫌だから警察官には離れて欲しかったと答えるかもしれません。

もしくは「ぼくは悪い事してないから早くぼくから離れて悪い人を捕まえて〜」という意味だったかもしれないし、

単純に言葉を間違えていて、「(ママー、)けいさつかんが離れてく〜」と言いたかっただけかもしれません。

予想し出せばきりがありませんが、大人にとって望ましくない言動を子どもがした場合、「なんでそう思ったの??」と聞けば子どもなりの答えが返ってくると思います。

子どもの思いを聞いてみよう

子どもが何かを話した時、大人は自分自身の枠にはめて考えがちです。

しかし、子どもには子どもなりの"経験"と"考え"があります。

「なんでそう思ったの??」「なんでそれをやっちゃったの??」と冷静に聞いてあげることで、子どもは自分自身の言動を振り返ることができ、いけないことだったんだという自覚が生まれれば次からは自分で気をつけるようになるものです。

 

子どもが「塾がイヤだ」と言った時、大人は自分の経験に照らして「そうだよな勉強って面白くないもんな、俺もそうだったよ」と勝手に解釈して「今は大変だけど、将来のために頑張るんだよ」と言ったりします。

でももしかしたらその子は、勉強は面白くて大好きだけど、塾に行くとイジワルをしてくる友だちがいて勉強に集中できなくなるからから塾がイヤだと思っているのかもしれません。

この結果、自らの経験をもとに「この子は勉強が面白くないんだな」と思っている大人と、「勉強は面白くて大好き」と思っている子どもの間にギャップが生まれてしまいます。

 

大人の側の勝手な思い込みから、子どもが求めていることとは違うこと、時には真反対のことを子どもに与えてしまうこともあるんじゃないかと思います。

子どもが「どう育つか」はすごく大事

ぼくはいつも思いますが、子どもは天才です。だからきっと大人が意識しなくても子どもは育っていくと思います。

でも大切なのは「ただ育つこと」じゃなくて「どう育つか」じゃないかだとも思うんです。

ささいだけどすごく大切なことってたくさんありますよね。

今回の話で言えば、「けいさつかん離れてけー」と言った子どもに対して、お母さんがまず「なんでそう思ったの??」と優しく尋ねて子どもの考えを聞いていたら、

その後に続く言葉が「そんなこと言わないの!!そういうこと言っていると困った時に助けてもらえないよ!!」じゃなかったかもしれません。

だってもし、子どもが答えた理由が「前にお母さんがスピード違反して警察の人に止められた後に不機嫌になったから」だったら、、、

「あっちゃー、覚えてたかー、あれはマズかったなー」ってお母さん自身が反省することになっていたかもしれませんし。

どれだけ親密な関係でも、相手は"別人"

よく言われることですが、子どもとずっといると「私の子どもなんだから(私と同じように)こう考えているでしょ」と思ってしまいがち。

そしてそれを子どもに押し付けてしまいがち。

恋人同士でも夫婦間でも、会社の上司部下でも、一緒にいる時間が長く心の距離が近くなればなるほどそうですかね。

ある人と距離が近くなると、「自分はこう考えるから相手もそう思っているだろう」と勘違いしちゃうんですよね。

それでその予想が外れると「なんでよ!?私はこう思ってたのに!!」って。

冷静に考えれば、全く同じ人間じゃないから思うこと感じることが違って当たり前なんですけどね。

いくら自分の子どもでも、経験してきたことが全く違うし置かれている環境も、人間関係もぜんぜん違う一人の人間です。

忘れがちなこのことを、この機会に改めて思い出してから子どもと関わってもらえたらなと思います。

さいごに

というわけで、「どれだけ仲が良くても、自分と子どもは別の個人」。

そういう思いを持ちながら、子どもが何か望ましくないことをした時は、たとえ自分が「あぁ、こういう結果なんだろうな」「こう思ったんだろうな〜」って思ったとしても!!

その「予想」は頭の中の引き出しに一旦しまって、「なんでそう思ったの??」「なんでそれをやっちゃったの??」と聞いてみると、子どもとのコミュニケーションが違ったものになると思います。

 

名古屋駅近くの人通りの多い道を歩きながら、こんなことを思った保育士のぼくです。

今回も最後まで読んでくださってありがとうございました。

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