この記事は、
保育士のぼく(@kazukirin1989)が26歳の時に、合計60日間(2016年2月〜4月)でアジアの国を中心に10ヶ国1人で旅した記録です。
せっかくなので旅行記っぽく書いていきます。
プーンヒル
今日は朝5時起きである。
まだ日も上がらない真っ暗なうちに宿を出て、ヘッドライトの明かりを頼りに30分ほど山を登る。あとでまた宿に戻るため、最低限の荷物だけを持ち身軽なため肩が軽い。
登った先にあるのはプーンヒルと呼ばれる丘で、アンナプルナ方面トレッキングのビューポイントなんだそうな。
ぼくとガイドのサンタさんが到着した頃にはすでに多くの人がいた。
まだ日は昇っていないが遠くにはうっすら山陰が見える。
プーンヒルの標高は3,200m。
日本で2番目に高い山の標高が3,193mだから、この丘がもし日本にあったら日本で2番目に高い山になるわけだ。
そんな標高の場所が「丘」なんて呼ばれちゃってんだから、世界は広い。
霧がかかり日の出見えず
さて、肝心のプーンヒルからの日の出だが、
残念ながらその日は雲と霧が多く日の出を見ることはできなかった。
それでも霧の中にうっすらと浮かぶアンナプルナサウスはすごく幻想的でした。
少し遠くて見にくかったが、ダウラギリも見えた。
ダウラギリは標高8,167mで世界で7番目に高い山だ。
遙か遠くにしか見えなかったが、それでも8,000m級の山々を見ることは日本では不可能なのでとても嬉しかった。
8時45分、出発
プーンヒルから宿に戻って朝食を済ませ、出発する。
朝食の段階で、ガイドのサンタさんから今日の日程の説明があった。
「今日はちょっと下ってから、登って、また下ってから、最後にちょっと登ります」
以上。
アバウト過ぎるんじゃ!!説明ヘタか!!笑
※補足
この説明、あながち間違いではなかったが、実際この行程を歩いたぼくが丁寧に補足すると、
「今日は今いる場所からまず1時間くらい下ってから隣の山を2時間半くらい登ります。頂上に着いたら今度は1時間半くらい下ります。それで、下りきったら今日の宿がある山をまた1時間くらい登ります。」
っという説明になる。
つまり、丸っと山ひとつ越えたってこと!!!
しかし、朝の説明された段階では「今日はちょっと降りてから、登って、また降りてからちょっと登ります」というアバウト説明しか聞いてないもんだから、どれくらい登るのかどれくらい下るのか全く予想できないままの出発になった。
気分的には「ちょっと走るだけだから付いてきてよ」ってノリで誘われたのに42kmのフルマラソン走らされたみたいな感じ。
標高3,200m
例によって登ってる途中の写真が全くないのだが、サンタさんの言う最初の「登り」が終わったのが出発してから2時間半後くらい。
さすが頂上というだけあって景色は綺麗だった。
朝は見えにくかった世界で7番目に高い山ダウラギリも見ることができた!!
ふと気になって今いる場所の標高をサンタさんに聞いてみた。
「ここも朝行ったプーンヒルと同じ3,200mくらいです。」って。
これが結構驚きの高さで、3,200mといえば日本で2番目に高い山(北岳3,193m)よりも高いじゃん。
なんて朝も思ったな。今日2回目の3,200mや。
標高のついでに「ちなみにここはなんて名前の山なの??」と聞いてみると、サンタさんはこう答えた。
「この山に名前はないです。ネパールは山が多いから4,000m以下の山は名前が無いことが多いです。」
まじか。
標高3,200m。
日本だと富士山の次に高い山と同じくらいの高さなのに、ネパールでは片や「丘」と呼ばれ、片や「名もなき山」として扱われ。「スケールが違うってこういうことを言うんだ」と身に染みて実感した。
じゃあもし富士山がネパールにあったら、名前すら付いてなかったかもしれないのか、、、
世界は広いな。
下る下る
3,200mの頂上で少し休憩したあとは怒涛のくだり。
登ったんだもの、そりゃ下らなきゃね、山ですから。
1時間半くらいずっと下ってヒザが笑い出し始めた頃、川沿いの村でお昼を食べることができた。
今日のお昼もダルバート
でも今回のダルバートはあんまり辛くなかった!!
嬉しくて多めにおかわりしてしまった。笑
そしてまた登り
食後は登りだったが、昨日やおとといに比べたら登りやすい道だった。
それでも1時間半くらい、休憩をこまめに挟みながらTシャツが汗でビショビショになりながら1歩1歩足を動かした。
そして見えた「もうすぐ宿ですよ〜」の看板。
昨日もおとといも感じたことなのだが、この看板が見えた時の嬉しさは格別だ。
ガイドのサンタさんだってきっと同じ気持ちのはず。
だってサンタさん、トレッキング中は安全確保のためにいつもぼくの後ろを歩いてるのに、毎回この「もうすぐ宿」の看板が見えた途端、ぼくを抜かしてテッテッテッて先に行くから。
おとといも昨日も今日も!
おい!客の安全確保をせんかっ!笑
普段は温厚で有名なぼくだが、疲労が溜まるトレッキング中はついついそんな感情が出てしまう(笑)
まぁ、なにはともあれ今日泊まる山小屋に着いた。
今日の宿泊地はタダパニ
トレッキング4日目はタダパニという村に泊まる。
村の裏側は急な斜面になっていてそこからの景色がとても綺麗だった。
夜ご飯はグルンブレッド(グルン族のパン)とフライドヌードル(塩焼きそば)
あったかい薪ストーブに当たりながら思い思いの時間を過ごすのがたまらなく好きだ。
あ、ちなみにこの日サンタさんは、
2枚しか持ってきてない半袖Tシャツを2枚とも朝出発した宿に忘れてきたそう(荷物めちゃ少ないのに忘れるって奇跡!!)で、この日から、日差しが強くて汗もかく日中の移動中も長袖に身を包み「あっついなあ、あっついなあ」という口数を増やしながらトレッキング終了まで過ごすことになった。笑
山に入って3日が経ち、ずいぶん奥地までやってきた感じがある。標高の高い環境に体も慣れてきたこともあり、明日以降はペースを上げてさらに進む。
毎日毎日、登って下りて登って下りての繰り返し。
ここでしかできない経験を。一度きりの人生を思い切り楽しむために。
「やってみたい」を「やってみたい」で終わらせない人生をこれからも歩んでいきたいと、小さな寝袋にくるまりながら眠りについた。
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保育士のアジア旅2016Day31@ネパール【トレッキング5日目[竹棒グイーン]】
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