この記事は、
保育士のぼく(@kazukirin1989)が26歳の時に、合計60日間(2016年2月〜4月)でアジアの国を中心に10ヶ国1人で旅した記録です。
せっかくなので旅行記っぽく書いていきます。
パロネラパークツアーに参加
アジア1人旅4日目。今はオーストラリアのケアンズである。
といっても今日はケアンズ最終日。夜にはインドネシアのバリに飛行機で移動する予定だ。
バリ行きのフライトが21時発なので、今日は丸一日ツアーに参加することにした。
参加したのは
「Rainforest&Paronella Park Visit Tour(熱帯雨林とパロネラパークを訪れるツアー)」
料金は、少し割引してもらいAU$112(日本円で9,000円くらい)だった。
出発当日は宿の目の前まで車が迎えに来てくれた。すごくありがたい。
ツアーの内容は、
午前中にケアンズ南部にある自然豊かな地域を訪れ、
午後にパロネラパークを訪れるプランだった。
自然豊かなケアンズ
午前中は湖や滝、熱帯雨林など、日本では見ることのできない植物が生い茂る景色に癒された。
移動中もこんな道ばかりでドライブだけでも楽しいのだ。
日本にはいなさそうな鳥も発見!!
名前は分からないが、日本の森には咲いて無さそうな花。
やはり、気候が違えば景色も全く違うわけで、「日本では絶対に見ることが出来ない景色」に出会えるのは旅の楽しさだと思う。
メインはパロネラパーク
さて、ツアーのメインはパロネラパークである。
パロネラパークは、ネットで検索すると分かるが、『ジブリ映画「天空の城ラピュタ」の雰囲気とそっくり!!』と話題になっている場所です。(宮崎駿さんはこの場所に関しては「参考にした」と公式に発表しているわけではないみたいなので、あくまでファンの間で話題というだけみたい。)
で、ジブリが大好きなぼくはせっかくオーストラリアにいるんだからチャンス見つけて行ってみたいと思っていたのだ。
ミーハーと言われようがかまわない。見たいものは見たいのだから。
そんなパロネラパークというのがコチラ。
↓↓↓↓↓
どうです??
なんとなくあの映画に出て来そうな気がしませんか??
水面の下には巨大な街が広がって、、、みたいな妄想が広がってしまう(笑)
パーク内にはこのような建物がいくつかあり、
壁には植物やコケが生い茂り、崩れている部分もあって、いっそうラピュタの雰囲気を感じる感じる。
冒険の匂いがプンプンするのである。
他にも園内に滝があったり、並木道があったり、
とてもいい雰囲気。
自然と建物のバランスが良くて、とても歴史を感じる場所。
しかし、
パロネラパークという名前以外何も知らないで訪れたぼくはこの後、ガイドツアーに参加してパロネラパークが作られた背景などを教えてもらうことで、
「なんとのんきな気持ちでこの地を訪れてしまったのだろうか」と猛省することになる。
このパロネラパーク、すごい場所だった。
「ラピュタの雰囲気に似てるんだって〜」
「バルスの真似して写真撮ろ〜」
なんていう軽〜い気持ちで訪れるだけではもったいない場所なのである。
パロネラパークの真実
ここからはぼくが現地で感じた感動をベースにしたちょっと熱苦しい記事になることをご了承いただきたい。
さて、ぼくがパロネラパークの何に感動したのか。
それは、、、
パロネラパークがたった1人の熱い夢をもった人間によって作られたということ!!
である。
一人の熱い夢を持ったスペイン人、パロネラさんによって作られたらしいのだ。だから名前がパロネラパークと呼ばれている。
元々持っていた土地にアイデアやお金を出して、建築業者を雇って造ったのではない。
先ほど記事に載せたパーク内の建物や道、広場、階段などパーク内の70%以上を、人の手を全く借りず、パロネラさん一人で作り上げたらしいのだ。
しかも、設計図などの図面を一切引かずに!!!!
すべて頭の中でイメージしたものをコツコツ作り上げていったらしい。
いくらなんでも見切り発車が過ぎる!!
天才かバカかのどちらかである。
ぼくはガイドさんの話を聞きながら、
え、
どうやって作ったの??
材料はどこから調達したの??
どれだけ時間かかったの??
お金は??
そもそもなんで作ったの??
と思った。
話を聞いていて、「?(ハテナ)」がいっぱい頭に浮かんでくる人は大好物だ(笑)
パロネラさんの人生をさらりとご紹介
パロネラさんはスペイン生まれ。
小さい頃からおばあちゃんに繰り返しスペインのお城や貴族についての話をしてもらううちに「いつか自分もお城に住む」という夢を持ったそう。
しかし、パロネラさんの家は裕福な家庭ではなく、お城に住むというのは夢のまた夢であった。
そして時は経ちパロネラさん26歳。
お城に住むという夢を頭の片隅には残しつつも、現実は目の前の生活でいっぱいいっぱいであった。
そんな彼はオーストラリアへの出稼ぎの仕事を見つけ、一大決心。移民としてスペインからオーストラリアへと移住するのだ。
オーストラリアへ来てからはサトウキビ畑でサトウキビを刈るという単純かつ過酷な仕事を何年も続け、その後働いていたサトウキビ畑で得た知識•経験を生かして自らサトウキビ畑の経営を始めることになる。
ただ、この時点でもまだお城に住むという夢は、「夢」でしかなかった。
そしてさらに月日は流れ。
オーストラリアに移住してからすでに16年が経った頃。
パロネラさん42歳である。
彼はケアンズ旅行の最中に運命の出会いを果たす。
現在のパロネラパークがある場所を偶然に訪れ、そこにある滝を見て一目惚れ。
「ここだっ!!小さい頃から思い描いていたお城に住むという夢を、この場所で実現させよう!!」
とやる気スイッチが完全にオンになったパロネラさんは、さっそく私財を投げ打ってその滝の周辺の土地を購入し、お城の建築をスタートしたそうだ。
お金が十分にあるわけでもない、結婚して子どももいた中での作業。
材料費を削減するために鉄道のレールが建物の骨組みに使われていたり、セメントを素手で伸ばした跡があったり、夢のお城の建築は一筋縄ではいかなかったようだ。
・・・しかしそんな環境の中で、ほぼ一人で作り上げたのものが今のパロネラパークとして形を残している、というわけです。
ね、
すごくないですか!?
ぼくは話を聞きながら、
めちゃめちゃかっこいい。
と素直に思ってしまった。
人間の”やる気”
実際にパロネラパークを歩いていると、
建物も道も小川も、「スペインのお城をモチーフにした当時のテーマパーク」と言われたら、それはそれで楽しむことができる。
しかし、それをほぼ一人で造ったというのがパロネラさんの凄いところ。
建物は、ちゃんと2階建てのものがあるし
階段の手すりや建物の柵もデザインがしっかりしていて
ちゃんとイメージがあって造ったんだということが伝わってくる。
パーク内を移動するための道も、最初はただの茂みだったところをコツコツと草を刈って地をならしていったことを思うと、その根気には頭が下がる。
人間の本気ってすげぇんだな!!
心からそう思った。
さらにぼくはこんな風にも思った。
パロネラパークを作っている最中のパロネラさん、
毎日相当楽しかっただろうなぁ。
と。
長年やりたいと思っていたことをようやくやれるようになって、一目惚れしたお気に入りの滝を毎日眺めながら、
「ここにメインのお城を作ろう」
「この辺りにカフェと広場を作って、ここからグルッと散歩道を作るか」
「あっちから水を引いて小川を作ろう」
「この川辺でランチが食べられるようにベンチとテーブルを用意しよう」
なーんて考えながら日々を過ごしていたんでしょう。考えただけでワクワクする(笑)
42歳から、あっという間に月日が流れたんじゃないか。
ぼくは、自分が「やりたい!」と心から思えたことに一生懸命になれるって素晴らしいことだとかねてから思っている。
その点でパロネラさんは尊敬できるし、うらやましいとも思ったのだ。
「ぼくもいつか、どこかに土地を買って自力でカズキパークでも作ろうかな。子どもたちが夢中になって楽しめる最高の遊び場!なんてキャッチフレーズとともに、、、」
恥ずかしながら本気でそう思ってしまった(笑)
それくらいにパロネラパークの1つ1つのクオリティや敷地の広さがすごいのだ。
ちなみに、パロネラさんは
当時のパロネラパークを自分が生活するためだけに作ったのではなく、入場料をもらったり、カフェやレストランを経営して、一般の人も利用できるようにしていたそう。
さらに映画の上映会や結婚式、パーティーもできたそうだ。
そしてそれらの売り上げをパロネラパークの拡張に回していったのだ。
決してお金に余裕がある上で作り続けていたわけではなく、パロネラパークを運営しながらコツコツお金を稼ぎ、
少しずつ自分の理想に近づけていったようです。
”やる気”全開になった人のパワーは凄い。
さいごに
さて、ケアンズにあるパロネラパーク。
「ラピュタ」の雰囲気を感じるためだけに行っても十分に楽しめるが、パロネラさんが大きな夢と希望を持って一人でコツコツ作り上げていったことに思いを馳せながらパーク内を巡ると、「こんな凄い建物をホントに一人で造っていったのか」と心に響くものがある。
「人間やればできるんだ」ってことを肌で感じることのできる場所なのだ。
「昔からコレやりたいと思ってるんだよなぁ。でもなかなか始められない」なんて思いが頭の片隅にある人は、一度パロネラパークを歩いてみたら、刺激を受けること間違いなし!!
ケアンズを旅行する際はぜひパロネラパークに行くことをオススメする。
長くなってきたので最後に1つだけ。
実はパロネラさんは土地を買ったあと、スペインのお城の視察を兼ねて一度スペインに帰国し、その時に生涯連れ添うことになる女性と結婚もしたそうです。その後、3人の子どもにも恵まれたそう。
そして当時パロネラパークにあったレストランでは奥さんの手料理が振舞われていたそうです。
なにが言いたいのか。
パロネラさんはパロネラパークの70%以上を一人で作り上げたとはいえ、奥さんや家族の支えがなかったらあそこまで大きなパークはできてなかったと思います。
パロネラさんという一人の人間の”やる気”は素晴らしいと思うが、それを周りで支えていた人たちの力も同じく素晴らしい、
とそう思ったわけです。
アジア旅行が始まってまだ4日目、とてつもなく良い経験ができた。
今日の学びはこちら
人間の本気ってすげぇんだな!!
さて、明日からはインドネシア・バリ島だ。
初めてのインドネシア。
夜の空港で、ワクワクするぼくを簡単には入国させてくれないインドネシア政府の罠が待ち受けているとは、この時はまだ知る由もなく、ただただパロネラさんの本気に感動しっぱなしなのであった。
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