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【効果抜群!?】子育てのイライラから解放される方法を保育士が紹介

かんかん

子育てが始まってからイライラすることが増えましたか?本当はイライラなんてしたくないのに。

でも子どもにイライラしてしまう。

それはなぜでしょう?

この記事にたどり着いた方はきっと、お子さんと毎日楽しく笑顔で過ごしたいと思っているはずです。

そこで今回は、子育てにイライラしてしまう理由とイライラしなくなるための有効な方法を紹介します!

子育てはイライラの連続?

Alexas_Fotos / Pixabay

さて、あなたはどんな時に子どもにイライラしてしまうでしょうか?

具体例:

  • 小さなお子さんであればイヤイヤ期や行動の遅さにイライラする。
  • 小学生くらいであれば宿題をやらないことやダラダラとゲームばかりしていることにイライラする。
  • 中学・高校生くらいになると反抗期や親の言うことを全然聞かないことにイライラする。

いろんなイライラがあると思います。

 

76.5%の親が子育てにイライラしている

じつは、親の76.5%が子どもにイライラしているというデータがあります。(参考『子育ては心理学でラクになる』)

つまり、4人のママ友がいたらその内3人は子育てにイライラしているわけです。子育てというのはそれくらい大変だということでもあるのですが、それにしても多い数字ですよね。

この数字を見て「こんなにもイライラしている親がいるんだ」「私だけじゃないんだ」と安心するかもしれません。

しかし、油断は禁物です。このデータで開き直ってはいけない問題があります。

なぜなら、アメリカの教育情報誌『チャイルド・ディベロップメント』では

「乳幼児期をイライラした家族に囲まれて過ごすと、実年齢より幼くふるまい、成長してから問題を起こすようになる」

という報告があります。

親のイライラが子どもに悪影響を与える可能性が高いということですが、ママもホントはイライラしたくないはずです。でも、ついイライラしてしまう、、、。

この矛盾をどうしましょう?

 

ママになれば誰もが一度は抱えるこの悩みを解消するために必要なのは「意志力」という力です。

実は「意志力」が強くなればイライラすることが減っていくのです。

ちなみに、「強い意志でイライラしないように抑え込む」ということではないのでご注意を!

詳しく説明しますね!

 

意志力とは

「意志力」はスタンフォード大学のケリー・マクゴニガル教授の『スタンフォードの自分を変える教室』という本で有名になりました。

こんな本の表紙↓を見たことないでしょうか?

この方がケリーさんです。そしてこの本にあなたがイライラから解放されるための答えが書いてあります。

「意志力」は英語では「Will Power(ウィルパワー)」と言います。

参考

Willという単語には「未来」という意味とともに、「意志」という意味もあります。(今回はイメージしやすいように以下「意志力」という言い方で統一します。)

 

「意志力」を一言で説明すると次のようになります。

誘惑に打ち勝つ力』

 

どうですか、身に付けたくないですか「誘惑に打ち勝つ力」。

日々の生活の中で誘惑はたくさんあると思いますが、「意志力」が強くなるとそんな誘惑に打ち勝つことができるようになります。

これはスゴいメリットのあることです。なぜなら誘惑に勝てるということは、子育てのイライラだけでなく、「ダイエットが続かない」「よく無駄遣いをしてしまう」「スマホばかり触って時間を無駄にしてしまう」といったことにも応用できるからです。

つまり、「意志力」を強くすることで、

  • 子育てのイライラ
  • ダイエット
  • お金の無駄遣い
  • 時間の使い方

に活かすことができるわけです。

「意志力」というたった1つの力を身につけると人生が変わります。大げさに言っているわけではなく、本当にガラッと変わってしまいますよ!

 

子育て中は誘惑に負けやすくなる時期

Pexels / Pixabay

そもそも、子育て中は「誘惑」に対してとても負けやすくなります。

どんな誘惑に負けやすくなるかというと主に次の2つです。

  • 「やってはいけないこと」をやりたくなる
  • 「やらなければいけないこと」をやりたくなくなる

分かりやすい所で言うと、体に良くないと分かっていながら夜にお菓子を食べてしまったり、家事をしなければいけないと思いながらやる気が出なくて先延ばしにしてしまったり。

これはどちらも、「子育てで頑張っているんだから、ちょっとは他のことで楽させてよ」という体の反応です。子育て中はそういった「誘惑」が強くなり、かつ、負けやすくなってしまいます。

また人によっては、仕事や人間関係でストレスがかかると誘惑の対象が子どもに向かってしまい、「怒ってはいけないのに怒ってしまう」という反応が出ることもあります。

 

怒らないことはできる

Alexas_Fotos / Pixabay

ところで、「人は怒らないことができる」というのはご存知ですか?

【例1】
子どもの頃、家で母親に怒られている最中に誰かから電話がかかってくると、直前まで鬼のような形相だった母が突然「♪はいもしもし◯◯です♪あら、◯◯さん♪どうも♪」とよそ行きの対応をしていて「なんなんだこの切り替えの速さは?」と思ったことはありませんか?

 

【例2】
ぼくの以前の職場(保育園)では、保育士が保育室内で子どもを叱る場面がよくありますが、例えば「ハサミは振り回してはいけませんっ!!危ないでしょ!」と叱っている時に隣のクラスの先生が来て、「先生、ちょっとハサミ借りていい〜?」と言われると急に笑顔になって、「♪は〜い、いいですよ〜♪」と返事をしたかと思ったら、次の瞬間には子どもの方を向いて鬼の形相で「分かった!?もうしないんだよ?!」と怒っている場面をよく見かけます。

 

この2つの例から何が言いたいのかと言うと、
『怒りという感情は出し入れ可能なコミュニケーションツールである』ということです。

あなたも思い当たることがありませんか?夫に対して何かで怒っていても、夫以外には笑顔で接することができるし、夫が帰宅した瞬間に怒りのスイッチを入れることができると思います。

怒ることもできるし怒らないこともできる、という場面で、「今の状況なら怒りという感情を出そう」と決めてあなたが選んだのです。

たいていはその感情は目の前の相手(子どもや夫)によって「怒り」という感情を引き出されたと思ってしまいがちですが、実はそうではありません。

その状況で「怒り」を使うのが一番効果的だとあなたが判断したということです。あえて「怒り」という感情を出した、と考えてみてください。

 

そう考えてみると、自分の感情をコントロールすれば子どもにイライラしなくても済むと分かります。そんな感情のコントロールを可能にするのが「意志力」なのです。

では具体的にどうやって「意志力」を鍛えればいいのか、そのポイントとなる3つの要素をみていきましょう。

「意志力」3つの要素

MabelAmber / Pixabay

「意志力」には3つの要素があります。

  • やる力
  • やらない力
  • 望む力

これが「意志力」の3つの要素です。

もう少し具体的に言うと、

  • やらなければいけないことを「やる力」
  • やらない方がいいことを「やらない力」
  • 自分の理想を「望み続ける力」

になります。

それぞれ説明します。

やらない力

「意志力」の要素を説明するにはまず「やらない力」が分かりやすいと思います。

これは、一般的に言われる「我慢・忍耐」に近いものです。

  • ダイエット中だからデザートは食べない
  • 貯金を頑張らなきゃいけないから無駄遣いはしない
  • 時間がもったいないからスマホをダラダラ見ない

目標を達成するために、自分で決めた「やらないこと」を実際にやらないようにする。これが「やらない力」です。

しかし、多くの人が「イライラしない」「ダイエット中だから甘いものは食べない」と決めるにも関わらず途中で欲に負けてしまうのは、この「やらない力(我慢・忍耐)」だけで成功させようとしているからです。

感情コントロールのためには「やる力」と「望む力」も組み合わせる必要があります。

 

やる力

「やる力」とは、言葉の通りですが、目標を達成するためになることを「やる」ことです。

  • ダイエットを成功させるために甘いものを控えて水やお茶を飲むようにする。
  • 貯金をするために、(仕事で疲れて料理がめんどくさいけど)外食で済まさずに自炊する。
  • スマホを見る時は5分間のタイマーをセットする。

「これをすれば目標を達成できる」と思ったことを実際に「やる力」が自分をコントロールするためには必要です。

 

ポイントはたいていの場合、「やる力」と「やらない力」は表裏一体になっていることです。

【例】

お腹が空いてコンビニに入ったとしても、ダイエット中であれば甘いシュークリームではなく無糖の豆乳を選ぶことが必要です。これは「シュークリームを選ばない」という"やらない力"と「無糖の豆乳を選ぶ」という"やる力"が働いています。

ショッピングに出かけて好きなブランドの新作が目に入っても、貯金中であればその店を通り過ぎることが必要です。これは「買わない」という"やらない力"と「店を通り過ぎる」という"やる力"が組み合わさっています。

多くの人が感情コントロールで失敗してしまうのは、「やらない力」にフォーカスし過ぎていることが原因であることが多いです。

「やっちゃダメ、やっちゃダメ」と言い聞かせた所で、「◯◯したい」という欲求は消えない(むしろ強くなる)ので、他に「やること」を用意してあげます。それが「やる力」です。

コンビニのレジ横でチキンやおでんが気になった時、「見ちゃダメ」とか「買っちゃダメ」と心の中で言い聞かせるよりも、「早く店を出たい」とか「(何か別の)健康的なものを買いたい」と考えるようにすると感情コントロールがしやすくなります。

子どもにイライラしてしまう場面でも同じです。「イライラしちゃダメ」と考えるより、「怒らず伝えるにはどうすればいいかな」と考えるようにするわけです。

 

望む力

「やる力」と「やらない力」はイメージできたでしょうか?

この2つの要素を最大限に発揮するために必要なもう1つの要素が「望む力」です。

何を望むのかといえば、「自分が達成したいこと」です。

自分の思いそのものが、自分の現実を作るという法則があります。普段から何を考えているかであなたの日常は大きく変わります。

また人間の行動基準の1つに「欲しいものには近づく」「欲しくないものからは遠ざかる」というものがあります。つまり、達成したいことが「自分にとって必要なことであること」だと強く信じなければいけません。

この「望む力」のポイントは、「なるべく具体的に望むこと」です。

またダイエットの例で出しますが、多くの人が「ダイエットしたい」と願いつつ達成できないのは、「ダイエットしたい」と"だけ"思っているからです。これでは「やる力」も「やらない力」も発揮できません。

力を発揮するためには、「◯月◯日までに、◯kgを減量する」と具体的に望むことが重要で、さらに、それを1日に何回も(理想はスマホの待ち受けを見るくらいの頻度で)望み続けることが必要です。

 

「望む力」は、「やる力」と「やらない力」を働かせるための燃料みたいなものです。望む力が強ければ強いほど、目標を達成する可能性は高くなります。

もちろん望むだけではなく、実際に「やること」と「やらないこと」を実践することが何より重要ですが。

というわけで、「やる力」「やらない力」「望む力」の3つの要素を鍛えることで、「意志力」は強くなっていきます。

意志力は誰でも鍛えることができる

rob9040 / Pixabay

この「意志力」の話を聞いて、「私にはそんな才能無いわ」とか「今まで何度も挑戦したけど上手く行かなかったから」と諦めてしまう人もいるかもしれませんが、それは大丈夫です。

「意志力」は鍛えることができます。特別な才能ではありません。

もしも「意志力」が「絶対音感」のような、才能に近いものだったら話は別ですが、「意志力」は筋肉と一緒です。

才能は生まれつきかもしれませんが、筋肉は違いますよね。(筋肉ムキムキのボディビルダーに対して「生まれつきそんな体型でうらやましい」とは思わないはずです。ボディビルダーは筋トレをしたからあのカラダを手に入れたのです。)

「意志力」も同じです。
毎日トレーニングをすれば、少しずつ変化していきます。

だから諦めないでください。

「子育てのイライラから解放されたい」と望む力を強く持ちましょう。

最後に、意志力を鍛えるコツを紹介します。

意志力を鍛えるコツ

「意志力」を鍛えるコツの1つに、意志力を発揮する邪魔する要因があることを知っておくことがあります。

誘惑に負けやすくなってしまう要因には以下のようなものがあります。

  • 睡眠不足
  • 悪い食生活
  • 不安・怒り・孤独
  • 病気・慢性的な痛み
  • 運動不足

つまりは健康的な生活をすることで「意志力」は強くなり、子どもにイライラすることが減るとも考えられるわけですね。

今まで考えていたことが実は真逆で「イライラしてしまうから怒る」のではなく「怒ってしまうからイライラする」のかもしれません。

思い当たることがあれば、「望む力」を働かせて、「やること」と「やらないこと」を考えてみましょう!

 

親の考え方、習慣、肥満は子どもに感染する

finelightarts / Pixabay

ここまで読んでくださってありがとうございます。

さいごに、

ぼくたちは、自分でも気がつかないうちに周りにいる人の影響を受けています。

よく、「人は、頻繁に接している5人の平均を取ったような人に近づく」と言われたりもしますが、それを証明するかのように、ハーバード大学の調査によると、友人が太ると自分も太るリスクが171%も増えたり、友だちがバイトを始めると自分もバイトを始めたくなるといった影響が認められたそうです。

この影響のことを、スタンフォード大学のケリー・マクゴニガル教授は「感染」と表現しました。良いことも悪いことも「感染」します。

子どもの習慣や考え方などが親に似てくるのはこの「感染」が起きているからではないでしょうか。

今回紹介した「意志力」も、もちろん感染するでしょう。

周囲に意志力が強く、何かに向けて努力し、挑戦する人がいれば、その影響を受けて自分も意志力を試すチャレンジを始めることができますが、反対に、意志が弱く、すぐにラクなほうに流れてしまう人が周囲にいては、どんなに崇高な決意があったとしてもそれをやり通すには大きな困難が伴うに違いありません。(『子育ては心理学でラクになる』より)

あなたは、お子さんにとってどのようなママでありたいですか?

「意志力」を身につけることであなたはイライラから解消され、お子さんはあなたの姿を見て「意志力」が感染していく。そんな好循環をぜひご家庭で実践してみてください!

ポイント

●「意志力」とは『誘惑に打ち勝つ力』のこと。

●「意志力」は、

  • やる力
  • やらない力
  • 望む力

という3つの要素で成り立つ。

●「意志力」は誰にでも鍛えられる。

「意志力」を鍛えることで子どもにイライラしなくなります。「意志力」を鍛えてイライラから解放されましょう!

 

最後まで読んでくださってありがとうございました。

「意志力」に関するオススメ書籍

『スタンフォードの自分を変える教室』

 

『「こんなママでごめんね」から卒業する本』

 

『心理学で子育てはラクになる』

 

最後まで読んでくださってありがとうございました。

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