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「怒る」と「叱る」の違いとは?【"怒るのはダメ"で"叱るのは良い"ってどういう理屈?】

かんかん

こんにちは。ナビゲーターのチュロスです。
かんかん
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「怒る」と「叱る」の違いとは?

「叱る」と「怒る」。この2つの言葉は同じような意味で使われることがありますが、普段その違いについて意識していますか?

あなたは「子どもを怒る」と「子どもを叱る」の2つの言葉の微妙な違い、どのように考えるでしょうか。

教育現場にいると「怒ることは良くないけど、叱ることは必要」といった話を聞くこともありますが、果たしてどういう意味なのでしょうか。

今回は、「怒る」と「叱る」の違いについて紹介しようと思います。

 

子どもの成長か、大人のプライドか

「怒る」と「叱る」にはさまざま考え方や解釈があると思いますが、ぼくの結論を先に言うと、

子どもに対して「怒る」のは【大人の都合中心】の時

子どもに対して「叱る」のは理由が【子どもの成長中心】の時

という分け方をして意識しています。

 

「怒っている」というのは、大人が思い通りにいかない時にイライラしたり、大人(ママや先生)の都合に合わせて「早くしなさい」「これくらいやりなさい」といった感情をぶつける時が多い気がしませんか?

つまり大人側からの目線です。

反対に、「叱っている」というのは、子どものことを考えて、「これができた方がいい」「これはやらない方がいい」ということを教えるための伝え方だと考えています。

つまり、「叱る」には子どもにより良く育って欲しいという気持ちが込められているように思います。

 

ということは、「子どもを怒る(自分の怒りや不愉快な感情をぶつける)」のではなく、「子どもを叱る(子どものためにいけないことはいけないと伝える)」ことが良いということになります。

これがぼくが考える、「怒る」と「叱る」の違いです。

 

あいまいな線引き

「怒る」と「叱る」の違いを一応意識しているぼくですが、
実際は「怒る」と「叱る」を分けることはとても難しいです。

たとえば、以下のような状況。

お母さんと子どもが電車に乗っていて、乗っていることに飽きてきた子どもが「食べ物が欲しい」「ゲームがやりたい」とぐずり始めます。

お母さんが「今は何も持ってないからもう少しがまんしなさい」と伝えていると、ついに子どもは大声で泣き始めます。

するとお母さんが大きな声で

「いいかげんにしなさい!!」
「電車は静かにする場所なの!!」
「まわりの人に迷惑になるでしょ!!」

と強めの口調で言ったとします。

公共の場所で似たような場面に遭遇したことがあるのではないでしょうか。

さて、この状況、いかがでしょうか。お母さんは「子どもを怒った」のでしょうか?それとも「子どもを叱った」のでしょうか?

 

ぼくの基準を当てはめると、

もしお母さんが「電車はみんなが使う場所だからなるべく迷惑がかからないように静かにしなければいけない」ことを伝える理由で言ったのなら、子ども(他人)の成長を中心に考えているので「叱った」になります。

もしお母さんが「子どものしつけが出来てないなって周りの人に思われるのがイヤだから」「子どもがうるさくて(自分が)不愉快だったから」といった理由なら、自分の都合を中心に考えているので「怒った」になります。

 

でもこれ、おそらくどちらでも解釈できますよね。

このお母さんはどちらか1つの理由だけを拾い上げて言ったのではなくて、

  • 「公共の場所だから静かにする」(子ども中心=叱る)
  • 「周りにしつけがなってないと思われるから」(大人中心=怒る)

両方の理由があったのだろうと思います。

この基準をもとに考えていくと、
「怒る」と「叱る」というのは厳密には分けられないのではないかと思われるかもしれません。

 

言った本人は知っている

確かに、先ほどの電車の親子の例ではお母さんが子どもに対して「怒った」のか「叱った」のか判断するのは難しいでしょう。

しかし、なぜ判断が難しいのかは分かっています。その理由は、周りの誰か(第三者)が予想したことでしかないからです。

電車で子どもに大きな声を出すママが「怒った」のか「叱った」のかを判断しようとしているのはママではない誰かです。

つまり、周りにいる誰かがその状況(先ほどのお母さんと子どもの状況など)をみて、

「あの人は今怒っているんだ」
「あの人は今叱っているんだ」

そう感じたとしても、実際ははっきりはわからないのです。

 

でも、本人はわかります

ここがポイントです!!

ポイント

怒っているのか叱っているのか、それを言っている本人は分かっている!!

 

「今、相手のことより自分のプライドや体裁や立場を考えて言ってしまったな」と思えばそれは「怒った」ですし、「今のは◯◯(子ども)が今後生きていく上で直した方がいいことだから」と思えば、それは「叱った」になるわけです。

つまり、
「怒る」と「叱る」というのは、すごく主観的(自分目線)な価値観なんです。

 

怒っているのか叱っているのかが分かる質問

「怒る」と「叱る」の違いを書いてきましたが、「それで、この違いを考えることにどんあ意味があるのでしょう??」と気になってきたと思います。

 

ちなみにぼくは、保育園で子どもと関わる時も、日常生活でも、「怒らない」ように気をつけています。

なぜなら、ぼくの考え方を基準に考えると、ぼくに「怒られる」子どもってすごく理不尽な気持ちだと思うんです。

「イライラしている」とか「プライドを守るため」といったぼくの勝手な都合で子どもたちはいろいろ言われることになってしまいますから。

そんなの相手からしたら「知らんがな。」ですよね。

「自分の都合で相手に不愉快な思いをさせるのはよくないなぁ」と思っているということです。だから、ぼくにとって「怒る」は「するべきでないもの」であって、もっと言えば、「怒る」=「カッコわるい」の部類なんです。

 

保育園で子どもたちと関わるときは常にそれを意識しています。子どもが何かをして注意をしたくなったり怒りたくなったらその瞬間にこう考えます。

「今から言おう(やろう)としてることは、自分のため??それともその子のため??」

 

この質問の答えが「子どもの成長のため」であれば叱ります。「自分のため」だと思ったら、その気持ちを抑えるか伝え方を変えます。

これが、ぼくなりの「叱る」と「怒る」の違いです。

 

まとめ

ここまで読んでいただいたように、ぼくにとって、

ポイント

  • 【怒る】とは理由が自分の都合中心で、相手が不愉快に思う内容を伝えること。
  • 【叱る】とは理由が他人の成長中心で、相手が不愉快な思いをするかもしれないが、成長のためには必要だと思う内容を伝えること。

です。

そしてその判断基準として、注意をしたくなったり怒りたくなったらその瞬間に、

「今から言おう(やろう)としてることは、自分のため?それとも子どものため??」

と考えるようにしています。

 

「怒り」を抑え過ぎてはいけない

「怒ること」は「すべきでないもの」「カッコわるいもの」などと偉そうに書いていますが、実際ぼくも怒る時はあります。

「怒り」の感情を持つこともたくさんあるし、それを口に出してしまったり態度に出てしまうこともあります。「怒らない」というのを意識はしているけど実践はなかなか難しいものです。

ただ、怒りというのは「喜怒哀楽」という人間が持っている重要な感情の1つですから、無理に抑えすぎるのもよくないと思っています。

自分なりの上手い付き合い方を見つけられると、毎日の子どもとの関わりが変わっていくはずですから。子育てを楽しくするために、一度考えてみたいですね!!

最後まで読んでくださってありがとうございました!!


と、こんな投稿をしてから早1年の歳月が経ちました。

この1年の間にいろいろと経験したり勉強した結果、「怒る」と「叱る」について新たな考え方を持つようになったので、コチラ↓の記事を書きました。

こちらの方が確信度が高く、より納得のいくお話になっています。

ぜひ読んでみてください。

【怒るも叱るも同じ!?】保育士のぼくが考える「怒る」と「叱る」の違いパート2!!!

続きを見る

 

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